〈価値観〉-20
『コイツは“君の物”なんだよ?それをコイツに教えるには、剃毛は基本だよぉ?』
『修二君の為に、私達はこの部屋に連れてきたんだよ?この女で、色々と遊ぼうじゃないか……友達だろう?』
「お、おかしいって思うでしょ?変だって思うでしょ?修二さん、お願いよ…私を助けて!!」
『この女、剃られるのを嫌がってるよ?どうするの、修二君?』
男達の顔は僅かに紅潮し、傍目にも興奮しているのが分かる。
富代も、今まで見た事のない必死の形相で、修二を味方につけようと懇願している。
この状況が、そうさせたとはいえ、修二にしてみれば、それは何とも気分の良いものだった。
『……そうだな、この毛は剃ってしまおう』
少し顎を突き出し、勝ち誇ったように言い放った。
この女が、修二の気持ちを考えた事など一度たりともなかった筈……顎で使われ、蔑まれ、罵られ……その時の修二の姿を見ても、富代の心は少しも痛んではいなかった筈だ。
(今度は俺がイジメる番だ)
富代の哀願は、修二の優越感を心地良く刺激し、芽生え始めた変質的欲望を助長させた。
「な!?何言ってるの!!私がこんなにお願いしてるのよ?……やめ…やめてよ!!やめてよぉ!!!」
強張る表情……思いきり見開いた目はギョロギョロと動き、次々と男達を捉えた。
その瞳には、自分の下半身に群がり、ジロジロと秘部を眺める男達の姿と、それを控えめながらも、楽しげに見つめる修二の姿が映っていた。
「い…嫌あ!!ちょっと、何持って……?あ!!あ"〜〜ッ!!!」
革の拘束具を被せられた脚を、男達は力任せにマットに押し付け、富代の股間を広げた。叫びながら振り回す腕は、しかし、肘までの長さでは、股間を守る能力は有してはいない。
こんもりと盛り上がる恥丘、そこから四方に広がる陰毛を摘まれ、そこにギラギラと光る鋏が当てられた。
「嫌だあ!!こんなの…こんなの嫌あぁ!!!」
パタパタと、無意味な羽ばたきを繰り返す中、猫の毛のような陰毛は、ジャキジャキと悲鳴をあげながら宙に舞った。
『な、なんか興奮しますね……』
『お?分かってきましたね…フフ……』
恥丘にはシェービングクリームが塗られ、T字剃刀が静かに当てられた。その冷たい感覚に、富代の身体は大袈裟に跳ねた。