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〈価値観〉
【鬼畜 官能小説】

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〈価値観〉-18

「……ヒック……コータ……ヒック……」


怒りの表情は何処へやら……顔をくしゃくしゃにし、彼氏のニックネームを呟き、ポロポロと涙を零す……遂に男達の失笑は、冷笑へと変わった。


『修二君〜、コイツは全然反省してないよ〜?』

「!?」


小屋の扉が開き、ニヤけた修二が入ってきた。
状況の理解出来ない富代は、口を半分開けたまま、修二と男達の顔を交互に見回し、その表情は、瞬く間に恐怖に引き攣っていった。


『本当に生意気なヤツだな』

『ほほぉ〜、中々な身体ですなぁ』


修二に対しては強気な富代も、この見ず知らずの男達には、さすがに恐怖を隠せなかった。
勝ち気にも眉間に皺をよせ、一人一人を睨み付けるが、それは既に虚勢だと見透かされている。
視線は泳ぎ、唇は震え、言葉すら上手く発せない。
見え透いた威圧ほど、情けないものはない。


『へへへ……コイツは楽しめそうだ』

『でしょ?そうでしょ?』

「ひぃ!!……こ、来ないで……来な…んぷぶ!!!」


一人が富代の口を塞ぎ、もう一人がスタンガンを手にした……見せ付けるように、バチバチと青い閃光を放ちながら、富代の首筋へと当てた……恐怖に染まった目は見開かれ、その瞳は、嬉々とした男達の表情を映していた。


「ぶごぉ!!!………ぐ…………」


全身の筋肉が不規則に痙攣し、呼吸のリズムも狂い、半分だけ開いた虚ろな目は、ピクピクと動いて定まらない。
麻痺した身体から、ようやく枷は外され、荷台から降ろされた。
そして、大きなジュラルミンケースに収納されて、小屋から運び出された……。



…………ここは何処なのだろう……?

長時間、ジュラルミンケースの暗闇に閉じ込められ、その蓋が開けられた時、そこは冷えた部屋だった。

コンクリートの四角い部屋。
部屋の真ん中には、ビニールマットの敷かれた大きなベッドが置かれ、天井には照明と無数の丸型金具が埋め込まれ、青カビの生えた壁の一つの面には、巨大な鏡が嵌め込まれていた。


『修二君、ここなら安心して“飼える”ぞ』


修二もまた、頭から袋を被せられたまま連れてこられ、ここが何処かは知らされてない。
この部屋は、男達の秘密なのだろう。そして何度も女性達を連れ込み、欲望の限りを尽くしたのだろう。
三脚に固定された、数台のカメラ。
壊れて放置された性玩具。
そして、部屋のあちこちに散乱している女性の髪が、“その事”を物語っていた……。


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