〈価値観〉-11
『……富代〜、オマエ生意気なんだよ……正子さんに比べたら、オマエなんかゴミみたいなモンだ……』
果肉をまさぐり見下ろす目は、なんとも冷たい目だった……初めて見せた修二の視線に、少したじろぎを見せたが、すぐにそれを跳ね返すかのように、ギロリと睨み返した。
この状況になっても、富代にすれば修二は底辺の男であり、そんな奴に恐怖の表情を浮かべたり、哀願するなどというのは、自尊心が絶対に許さなかった。
(は?正子…?……誰よソレ?……私に関係無いじゃない!!!)
全く知らない女性と比べられ、そして『生意気』と言われた事にも腹を立て、富代は頭を擡げ、顎を突き出して、見下すように睨んだ。
『……オマエなんかゴミクズだ!!オマエなんか……』
「!!!!」
唾液でギラギラと輝く果肉の割れ目に、修二は硬度の増した《欲望》を突き刺した。
潤滑の悪い唾液だけで濡れた牝穴は、上手く肉棒を受け入れてはくれなかったが、それでも修二は力任せに押し込み、余っていた皮を捲り上げて、亀頭を剥き出しながら奥へと侵入していった。
(痛"い"ぃ"!!!わた…私の《中》に……こんな奴の……嫌だあぁぁぁッ!!!)
修二と富代の下半身は、遂にピッタリと結合し、二人は一つになった……修二は本能のままに腰を突き動かし、富代は発狂したように目茶苦茶に暴れた。
決して飲み込むまいと、口の中に溜めていた小便混じりの唾液が、ジワリと溢れて顔半分を覆う麻縄を湿らせた。
(やめ…ろぉ!!こ、コータ!!コータぁ!!助けて!!助けてぇ!!!)
唾棄すべき男の性器……この世で一番汚らしい《物》が、愛する人との《愛》を確かめ合う蜜壺を掻き回し、汚していく……ましてや、あのブリーフを見れば、どれだけ不潔なのかは安易く想像出来る。そして、包茎がどれだけ汚らしいものなのか、富代は雑誌などから知識を得て知っている。
熱い肉塊が移動する様を感じる度、肉襞の一枚一枚が死んでいくように思えていた。
手首には血が滲み、足の鬱血は酷くなっていく……逃げられないと知りながら、それでも富代は懸命に足掻いた。
『うぅ…気持ちいいぞ〜……イヒ…ヒヒ……』
「んぼ!!ん"ぼぉぉぉ!!!」
気味の悪い溜息を漏らし、修二は富代を抱きしめ、汗だくの額にキスをした。
牝穴の中で捲れ出た恥垢塗れの亀頭に、肉襞はネットリと絡み付き、その汚れを舐め取りながら優しく締め上げた。その〈奉仕〉は、いつも包皮に守られていた過保護の亀頭には、刺激が強すぎた。
『も、もう……中に…出して……』
「ん"があ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!」
修二の下腹部の痙攣は、富代の下腹部にも伝わっていた……恥垢の塊のような肉棒が吐き出した白色の〈反吐〉は、女性の源にベッタリと張り付き、悪臭を放ちながら蝕んだ。