第11話-4
「ああ、次で最後だ。それでもう後は何もしない。父親と娘になるんだ」
「うん。元々私からしたんだし、だからきっちり私が止めないとね」
「いいんだ、お前1人で抱えなくても。お父さんにもさせてくれよ」
お父さんの厚い胸板に抱き締めてもらうと安心できる。
怖くて眠れない日はいつもお父さんの胸枕だったよね、懐かしいなぁ。
「約束しよ、次で最後」
「うん。次で最後だ」
指切りを交わして笑顔で見つめ合った。
色んな約束をしてきたけど、これが今までで一番大きな約束になりそうだね。
家族の未来の為、だから。
ちょっと大袈裟かな?お父さんに言ったら笑われちゃいそうだから言わない。
約束の日まで、あと少し・・・
〜続く〜