サキュバス-3
「俺が美味いか?美味いなら何度でも喰わせてやる。ペニスなら一日もあれば再生する。睾丸もそうだ。お前が望むなら毎日でも喰わせてやれるぞ。」
不死身のインキュバスは、体の一部なら簡単に再生することができる。しかし、体の破壊は人間以上の苦痛を伴うのだ。毎日、性器を喰わせるなどインキュバス最強の俺でも、とても耐えられるものではなかった。
その時の俺は本当にどうかしていた。デモリーナの放つ空気と傷口から流れ込む体液に意識を犯され、デモリーナの餌として生きながらえたい、いや違う、デモリーナに喰らわれる快感を求め、デモリーナの傍にいたいと本気で考えていたのだ。
「生意気だな。そんなことは私が決める。お前は、餌にはまだ早い。もう千年は熟成が必要だな。」
言い終わると、デモリーナは俺のペニスと睾丸をたいらげ、そして、俺の内臓を一つずつ喰らっていった。そして、内臓の全てを喰らい尽くすと、
俺の体に石を詰め込み、深い海の底へと沈めたのだ。
不死身の俺もこれにはまいった。深海の圧力に押し潰され、ほとんど呼吸もできないその世界では、体が再生するのに何十倍もの時間を要するのだ。
かくして、俺が地上に戻るまで200年の月日を要したのだ。
俺は、必死で逃げていた。振り返ることさえ惜しんで、全力で走り続けた。
しかし、それも無駄な努力だった。気がつけば、恐ろしいほどの美しさを称えたデモリーナが俺の前に立っていた。今の俺には、デモリーナに抗うことはもちろん、逃げることさえもできなかった。デモリーナは静かに言った。
「味見をしてやろう。」
デモリーナは圧倒的強者だった。逆らうことなどできはしない。俺には、
デモリーナの脚下に跪くことしか許されなかった。
「デモリーナ。お願いだ。俺を傍においてくれ。お前の好きなときに、
好きなだけ俺を喰らえばいい。だからお願いだ。俺を傍においてくれ。」
「よい心がけだ。しかし、それはお前の味しだいだ。」
デモリーナは俺を立たせると、俺の股間に唇を寄せ、右の睾丸を口に含んだ。それは200年前にデモリーナに喰いちぎられ再生したものだった。
ペニスがびくびくと震え出す。気を失いそうな強烈な興奮のなかで、俺はその瞬間を待っていた。
シャク!
「ぐわああああ!」
性器を喰いちぎられる激痛をかき消すように、強烈な快感が湧き上がる。
そして、傷口から流れ出す精液をデモリーナにすすられる喜びに、俺は体を震わせずにいられなかった。