第9話-5
「さあ・・・怖くないぞ、ゆっくり・・・寝てくれ」
「うん・・・」
布団に沈む体に重なるお父さんの浅黒い肌。
ちろ、と舌先で胸を押されて思わず仰け反りそうになった。
「ふぅ、あは、あははは」
「まだ子供だな。何回も快感を味わってるのにくすぐったがるなんて」
「子供じゃない、もん、いじわる」
本当は嬉しかった。
私はまだお父さんの娘なんだって、そう思えた。
普段は子供扱いされるのは嫌だったけど、今は何故か安心できる。
「・・・いくぞ」
「ど、どこ?あ・・・ひぁあっ?!」
ぬめりと蛞みたいな感触の生暖かい舌が、私のお臍に入り込んできた。
ここは、敏感な場所。少し触られただけで下半身の奥が震えてしまう。
お父さんは脇腹を押さえて、更にお臍を奥まで穿る様に舌先をねじ込んでくる。
「やらぁ、おへしょ、ほじくらないでぇえ////」
何だかとても恥ずかしい。
下手に大事な部分を舐められたりするよりも恥ずかしかった。
そこからじわじわと全体に快感が拡がっていって、毛穴が開いていきそうな快感に襲われた。
「俺と同じ場所が感じるからな。お父さんは嬉しいぞ、早貴」
理由なんて無いんだろう。
私のお臍が敏感なのは生まれつきかもしれない。
そういえば、昔溜まっているごみを掃除してもらう時、これとよく似た感覚を味わった気がする。
あの時はまだまだ子供で物心つく前だったから、快感なんて知る由も無かったけれど・・・
「おとぉさぁん、もっと、いっぱいしてぇ」
やけに胸が気持ちいいと思ったら、自分で淡く赤みを帯びた乳首を摘んでいた。
舐めてもらっているうちに、自然に触っていたのかもしれない。
まさか、私はもっと快感を求めてるんじゃ・・・
「ちょっと・・・くすぐったいかもな」
お父さんが脇腹を支えている手を滑らせて、膝を掴んだ。
そして少し後退りして、私自身に唇を近付ける。
「ひっあ!」
中をほぐす様に、堅い扉をじっくり開ける様に、割れ目を舌でなぞり、時折中に入れてきた。
まるで焦らされてるみたいでもどかしい。
その気になったお父さんならもっと、激しく私を弄んでくるのに。どうして控え目なの、お父さぁん・・・
「見えるか・・・?早貴」
お父さんが舌を伸ばしながら顔を上げた。
舌に糸が引いているのが見える。ああ、だから、こんなに・・・痺れてるんだね。
あははは、私、いやらしい女の子になっちゃった。
いけないなんて思ってたの、本当は嘘だったのかもしれないね。嫌ならこんなに糸が粘ついたりしないもん。
見なくちゃ、目を逸らしちゃ駄目。私はお父さんとエッチして悦ぶ、とてもいやらしい娘なんだって、思わなくちゃ。
自分からずっとお父さんを誘ってきた。
いつも自分からはしてくれないお父さんに、時に憤りすら感じてた。
だから、今みたいに少し恥じらいを感じたくらいで、止めようとしちゃ・・・いけないんだ。
そんなのは自分勝手すぎる。お父さんを巻き込んでおいて、恥ずかしくなったからもうやらない。
そんな中途半端な事はいけない。自分だけの問題じゃないのに。