Crimson in the Darkness -権輿-T-4
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「なー、アーク」
リーが作った昼メシを食ってたら、真正面に座って同じくメシを食ってたリーがスプーンを置いてニヤリと笑った。
「何だ? ニヤニヤすんな、気色わりぃ」
「おれ、アークの仕事してるとこ行ってみたい」
「却下」
メンドクセェこと、この上ねえ。それに仕事なんざ見られても嬉しかねえし、絶対笑いやがる。
「何でだよ! いーじゃん! 減るもんじゃなし!」
「お前来たら減りそう」
「あり得ねーだろ! それ!」
現実的には有り得ない。でも、精神的にはヤなんだよ。プライベートのオレを知ってるヤツは皆、二言目には『似合わない』と言いやがる。
「うっせーガキに見せるもんなんてねーよ」
「何だ? 静かにしてたらいいのか? なら、黙って見てるよ」
「そーゆー意味じゃねえよ! 馬鹿ガキ!」
イラつくな。どうして、そうありのままの言葉の意味でしか捉えないんだ、子供ってのは。だからキライなんだよ。ガキなんて。