投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

Crimson in the Darknessの最初へ Crimson in the Darkness 2 Crimson in the Darkness 4 Crimson in the Darknessの最後へ

Crimson in the Darkness -権輿-T-3

*****





「アーク!」





 身体を何度も揺り動かされて、微睡(まどろ)む意識を無理矢理叩き起こして、何とか目を覚ます。





「アーク!」

「うっせー。耳元で叫ぶなよ」





 まだ惰眠を貪ろうとする身体を引きずる様に起こして、傍で名前を呼び続けるリーを見つめると、こいつは何を思ったのか、真っ赤になって顔を背けた。





「…………もうご飯出来てるよ」

「ん……? 今、何時だ?」





 日頃の疲れでいつの間に眠っていたらしい。俯いたまま、リーはモゴモゴと答えた。





「に、……2時」

「そうか……。お前、メシは?」

「まだだよ。アーク、なかなか起きないから」





 そう言うとリーはベッドから離れる。





「…………今度から先食ってろ。律儀に待つなよ、リー」





 立ち上がり様にリーの頭をポンポンと撫でてやったら、リーは青い瞳(め)を見開いて、口をあんぐりと開けた。





「何だ? その馬鹿ヅラは」

「なっ! 馬鹿ってゆーな! 馬鹿アーク!」

「……やっぱガキ」

「う゛」





 膨れっ面で言い返してきたリーは自滅。ガキだな、やっぱり。自覚あったみたいだしな?


Crimson in the Darknessの最初へ Crimson in the Darkness 2 Crimson in the Darkness 4 Crimson in the Darknessの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前