第6話-6
「あう!あっあっ!んっあ、んん!おなかぁ、あたってるよぉぉ」
まだ一緒に風呂に入っていた時は、体に何の起伏も無かった。
胸も全く無い、くびれも無い寸胴な体、平べったいお尻に細長いだけの手足。
この体で興奮しろというのが難しい程、棒に頭が乗っているだけの幼児体型だった。
・・・時間というものは残酷だと歳を取る度に思うが、今はその時間に感謝したい。
まだまだ成長が終わってはいない体、これからどんな風に育つのか楽しみだ。
「おとぉさぁん。おとぉさぁん、どこ、どこにいるのぉ」
「俺はここだよ、早貴。目の前にいるだろ」
どうしたんだ、そんな寂しそうな声を出して。
お父さんはいつでも早貴のそばにいるよ・・・なんて言っては、流石に親馬鹿すぎる。
「握って。そうしてくれなきゃやなのぉ・・・おとぉさぁん」
単に甘えてるんだと分かり、思わず頬が綻んでしまう。どうかしたのかと心配しちゃったじゃないか。
早貴の願い通り、脇腹に添えていた手を離して、早貴の手を手繰り寄せた。
「・・・いた、おとうさん。うふふふっ、つかまえたもんね」
安心したのを見届けて、ぎゅっと手を握り締めた。
「はいはい、捕まっちゃったよ、お父さん」
痛くない様に力を加減しながら、簡単に離さない様に・・・
これ、確か¨恋人繋ぎ¨って言うんだったっけ。行為の最中に手を繋いで気持ちを高めるプレイ。
何回か聞いた事はあるけれど実際にやるのは初めてだ。
何だか・・・むずむずする。手じゃなくて、胸の中が痒くなる様な気がする。
「んっ、ふぅ、あ・・・ああっ・あんっ、あぁん、あんあんっ」
初めてやる事なので、思ったよりもうまくいかない。
支える場所が違うせいか腰を動かすのがどうしてもぎこちなくなってしまう。
「お父さんの手、あったかい。うふふふ、うれしいな。あったかいよぉ・・・」
「に、握ったくらいでそんなに嬉しいのか。早貴はまだまだお子様だなぁ!」
「あー顔赤いよ。お父さんだって嬉しいんでしょ」
当たりだ。
愛する娘が喜んでくれて、口元が無防備にならない父親なんてこの世に存在するはすが無い。
早貴の顔はまだ少し痛みに歪んでいた。
だが、こうして笑えるというのは大分痛みが和らいだという事だろうか。
「あっ、あんっ!あぁん、おとぉさぁん、あっ、おとぉさぁあああんっ!」
「早貴、早貴っ、早貴!いいっ、いいよ、早貴!!」
声すらまともに出せなかった早貴が、叫ぶ様に喘いでいる。
こうして、少しづつ・・・禁断の領域に足を踏み入れていくんだな。
ピストンが自分で制御できない程に速くなっていく。
「ひっあぁっ、あぁああっ!!あぁああん!!」
早貴の指が強く食い込んでくる。大丈夫だ、お父さんはここに、いるぞ。
もう・・・限界だ、早貴の、奥に・・・子宮のその先へ、俺の想いを!!