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好きなアイツは会長さん!〜金峰学園生徒会議事録1〜
【コメディ 恋愛小説】

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ドSなお方は書記さんだ!〜金峰学園生徒会議事録其の2〜-2

「はぁ…」と溜息をついて、夏樹が、長机に突っ伏した。
(たれとる…)と思いながら、俺は夏樹に尋ねた。
「夏樹…どうした?」
すると、夏樹が「いや、あたしが見る限り、かなりアホな理由で部費アップを申請してきてるぞ。」
と言ったもんだから、内容が気になって、「例えば?」と尋ねた。
 「まずは野球部。…『彼女を甲子園に連れて行く。…だから…旅費下さい。』」
「いやいやいや!そこは自分の力で連れて行けよっ!」
「女子バド部。『翼を下さい』」
「羽で満足できなくなってんじゃねーか!」
「男子バスケ部。『加藤先生…いい加減…バスケが…したいです…』」
「どんな状況なんだよ、バスケ部!」
「男子テニス部。『無○の境地に至りたいから、部費を増やせや、生徒会』」
「どんな理由だよ!そして何故に上から目線!?」
「こればっかりは金で解決することはできねーと思うんだがなぁ…。」
「で?もう無いのか?」
「次ので最後。でも…これは酷いな。うん。」
「どんなのだ?」
「陸上部。『ドーピング用の薬が高くて手が出ません。何とかなりませんか?』だと。」
「どうしてこんな嘆願書が通ると思ってんだろうなぁ、陸上部の輩は!」
ここで夏樹が再度嘆息したとき、冬香ちゃんの方からも「はぁ」という声が聞こえた。
                     (3)
 「どうしたんだ?冬香ちゃんまで…」
俺が訪ねると、冬香ちゃんは慌てて顔を上げて、「あ、いえ、何でも無いです。ただ…」といって、また溜息をついた。
「ただ?」
「文化系のほうは、そんなにイレギュラーな要因で部費がかさむ事は無いと思っていたのですが…」
「また、変な理由で部費アップの申請か?」
「はい…あ、先輩にも、一通り把握しておいてもらいたいんですけど。」
「うん、いいよ?」
「まず、新聞部なんですが…」
「あぁ、新聞部か。あの部活はよく掲示物なんかの作成をしてるから、ペンとか模造紙とか、消耗品雑費
 が掛かるんだろうし、その辺に関しては…」
「あ、いえ、そうでは無くて…」
「?」
「『某大手航空会社に取材に行く』と、申請じゃなくて断言されてます。」
「A○Aにっ!?」
「いえ、JA○だそうです。」
「なんで高校の新聞部が航空企業の取材に行く必要があるんだよ!」
「これは漫研からですね。…『ナツコミに行きたぁい☆』らしいです。」
「『ざっけんな☆』と返しておいて」
「それから…ゲーム部が『次世代機―――!』と、雄たけびを上げていますね。」
「なんだよそれ!学校側が設立を許可したのが不思議なくらいだよ!」
「あ。え…と。これは、その…。……冬香も、部員です。モン○ンとか、ド○クエやってます。」
「工作員だったのかっ!」
「あぅ。…それは置いといて、『北部』からも嘆願書が出てますよ。」
「…何の部活?」
「えと、『北校舎に教室のある生徒たちが集まって駄弁る部』らしいです。」
「うん、とりあえず、その部には今まで支給した部費を全額返金してもらおうか。」
「あの…そんなこと言い出すと、他にも返金すべきな部が結構出てきますよ?」
「…聞くだけ聞いとくよ。」
「『北部』の派生の『南部』、海産物について語るだけの『昆部』、やけに人をおんぶしたがる人が集まった、
『おん部』があるようです。」
「我が校の部活府は末期まで進んでたみたいだね。」
俺がぐでーんと机に突っ伏したとき、小春がぷるぷる震えながら断言した。


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