第4話-4
「・・・んふぅ。んふふ、ふふっ」
さっきからやたら俺の顔を見て笑いかけてくる。
行為そのものが楽しいのか、それとも俺が余程変な顔してるせいなのかは分からなかった。
「わぁ〜すごぉい。カッチカチになってるよぉ」
根元から竿を伝えカリ首まで丁寧に、まるで搾り上げるみたいに手でしごいてくる。
無理もないさ、これだけ嬉しそうにしてもらえたらな。
反応するな、と股間に願い事をするのは無理な話だな。本能を刺激されては我慢できそうに無い。
「お父さん、昔一緒にお風呂入ってた時のこと覚えてる?」
「急に聞かれても・・・んっ、あぁ、うぁあ」
「いつも私がおちんちん洗うのを嬉しそうに見てたよね。あの時みたいに喜んで欲しいな」
どうして早貴が扱いに慣れてるのか、ようやく分かった。
最近は風呂が別々だったから気付くのに時間が掛かったが、そういう訳だったんだな。
大きな声では言えないが、早貴が中学生になっても一緒に入る事は度々あった。
俺が誘ったのではなく、やはり早貴にせがまれて渋々入ってやってたんだ。
「うっ、はぁ・・・早貴、いかん、これ以上はぁ・・・!」
下半身に流れ込む快感が一層強くなり、膝をがくがくと震えさせてくる。
これ以上愛撫されたら、あと幾らもしないうちに、暴発してしまうだろう。
「ほうはるのぉ?おとうふぁん、おひえてぇ・・・」
「だ、だから・・・大変な事になるんだよ、やめるんだ」
唇に陰毛が付く程に深くくわえている早貴にとって、弱気な態度を見せるのは更に加虐心を煽るだけだった。
だが、口の中に出してしまうのを恐れる俺には正しい判断ができなかった様だ。
「・・・・・・」
澄んだ瞳が一瞬綻んだのを見てしまった。
俺の尻を両手で抑え、より激しく口をピストンさせてきた。
唾液が擦れる音を立てて、髪が乱れるのも構わず愛撫してくる早貴。
お願いだ、お前の口を汚したくない。
出したいという気持ちが全く無い、と言えばそれは嘘だ。気が済む迄とはいかないけれど。
しかし、早貴を止める事が出来ない。止めさせるという事が出来そうになかった。
「うっはぁ、あっあぁ、あっ、んぁあああ!!」
口から出る声を言葉に組み立てられない。
腰が、尻が、膝が痙攣してる、立っていられない、睾丸の底が震えてる・・・!!
「んぷ!!」
張り詰めていた感覚が弾けた瞬間、辛い痙攣が気だるい心地好さに変わっていった。
射精した時に何か聞こえた様な気がする・・・止まらない、まるで排尿みたいに流れ出していく。
びゅるびゅる、びゅるるる、びゅるっびゅるる、びゅるるるる・・・
頭の中で籠もった射精の音が響いて・・・・・・
果たしてどれくらい射精してしまったのだろう。
ふと我に返ると、早貴が眉間に皺を寄せて、瞳を潤ませていた。
いや違う、注目するところはそこじゃない。
唇の周りにべっとり付着している、白く濁った固形物の方だ。