第3話-5
「早貴ぃっ!早貴、早貴!あっはぁ、あっあっあっ」
普通ではない事をしている。
ほんの何分か前まで恐れていたはずの行為。
体が熱くなってきた。
もう間もなく取り返しの付かない事態が起こる・・・・・・
だが、罪悪感などもはや熱で溶けてしまった。いや、そう思おうとしていた。
「い、くぞぉ、早貴ぃ!お前の中に出すぞぉ!!」
「・・・・・・・・・」
何を意味するのか、早貴の年頃で分からないはずはない。
しかし静かに顎を引いて、もう一度にこりと微笑んだ。
・・・俺にもう迷いは無かった
「はぁっ!!あぁあああああぁあああぁあ!!」
「ん・・・!!んぅ・・・う、ぅうん・・・っ!!」
欲望の塊を早貴の膣内(なか)に発射し、貫いた−
「大丈夫か・・・?」
「う・・・ん・・・」
早貴は、俺に抱かれながら虚ろな目で自分の大事な場所を見ている。
そこからは、破爪の証である赤い体液が流れていた。
「うれしい・・・私の、はじめて・・・お父さん・・・」
「・・・早貴・・・」
日中は暑くなってきたとはいえ、夜になればまだまだ肌寒い。
長袖のパジャマを着て、布団に転がりながら心地よい疲れを感じた。
「お父さん・・・おやすみ」
「・・・おやすみ」
風呂から上がって、早貴は口数が少なくなっていた。
ずっと顔も赤いままだったので、多分俺と話すのが恥ずかしかったんだろうな。
こうして、同じ布団に寝るのは何年ぶりだろう。
昨日迄は二つ敷いていたけれど、きっと今夜からは一つのままかもしれない。
電気を消して、すやすや寝息をたて始めた娘を抱き締めながら、そっと目を閉じる。
・・・不思議なくらい落ち着いていた。
もっと穏やかじゃいられないと思ったのに。
こういうものなのかな、案外。
¨父娘¨ではなくなった時というのは・・・・・・
〜続く〜