地獄に殴りこみ 〜5〜-2
『げほっ、げほっ、あ、相変わらず鬼のように強いな、恭一』
「鬼のように、じゃない。鬼より強い」
『誰あんた?』
「俺はリックだ。地獄に住んでる」
『へぇ、そりゃどうもどうも。じゃああっちの爆乳さんは?』
「爆乳って・・・。この人はレイミーだ。」
「よろしく〜」
『どもども。じゃあこっちの貧、げふん、スレンダーな方は?』
「貧なんて言おうとしたの?」
「この貧乳はフェイよ。」
「きしゃあああーーー!!」
「いやぁーーー」
『・・・なんつーかにぎやかだな。』
「一週間も一緒にいてみろ、尋常じゃないぐらい疲れるから。」
とりあえずため息をつきながら俺は賢冶に今までの経緯を説明した。
『なるほどな〜、いいじゃん。ある意味究極の恋愛じゃん』
「全然よくねーよ」
殺されてんだぞ、俺。ある意味ストーカーより性質が悪い。
『でもそのうち生き返れるんだろ?俺なんかよりもよっぽどましだ』
「・・・なぁ、フェイ。」
「な〜に?」
「こいつ生き返らせることできねーか?」
「え?」
「こいつ馬鹿だけどいい奴なんだ。いっつも四人組でつるんでてよ。俺は、まぁ不良だったから友達少なぇんだけど、あいつらは普通に話しかけてくれてよ。なんとかなんねーか?」
「う〜ん、前例がないわけじゃないからできないわけじゃないんだけどね〜。」
「前例があるのか?」
「うん。2000年ぐらい前にもあったんだよ。知ってる?」
「2000年前って・・・もしかしてキリストか!?」
「おぉ〜、よく知ってるじゃん」
キリストつったら俺らの世界でもっとも有名な人物の一人じゃねーか
「へぇ〜、そうなの?」
『じゃあ俺は生き返れるのか?』
「う〜ん、幹部がなんて言うかだね〜。」
「あいつら石頭だしね〜。それに自分たちが一番えらいからって全然話聞かないし。」
「なんでもいいからさ、とりあえず幹部のところへ行こうぜ。」
「あ、でも賢治君は行けないよ。賢治君は今のところ天国の住人だから。」
「そうなのか。賢治。」
『ああ、期待しないで待ってるよ』
「今のうちに帰る準備しておけ。」
『はは。じゃあまた後でな』
「ああ。行くぞ、フェイ」
「うん」
「ここか?」
「そうだよ〜。」
「でかいな。」
「そうだね〜。」
「ぐだぐだ考えても仕方ねえ。行くぞ。」
「じゃあまずはアポをとって…」
「んなもんいい。行くぞ。」
「うえぇぇ!?」