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地獄に殴りこみ
【コメディ 恋愛小説】

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地獄に殴りこみ 〜5〜-6

「失礼します」
『またお前か』
『何の連絡も寄越さずに、勝手に入ってくるな』
「どうせ許可されないでしょう?」
『ほう、少しは脳みそがあるようだな』
『馬鹿に変わりはないがな』
『くっくっく』
「これを」
『何だ、金かね?』
『こんな厚さ、我々には鼻紙も同然だな』
「いえ、もっといいものです」
『なんだ?』
「開けてみればわかるかと」
『どれ』
・・・ピシッ

『『『『・・・』』』』
「とってもいい物だろ、え?」
『・・・貴様』
「あん?貴様?何ふざけた口聞いてんだてめぇ」
『い、いや』
『こんなことしてただで済むと思っているのか!!』
「ぁあ?その写真地獄全体にばら撒くぞ、おい」
『な!?』
「フェイ。どうやら眼鏡がお怒りのようだ。謝罪しなさい。」
「うん。メディア全部使って大々的に謝罪するね」
『い、いや待て。すまない』
「聞こえねぇな〜」
『うぐっ・・・すまない!』
「人に謝るときは申し訳ありませんでした、だろ?何上から目線で言ってんだ?」
「きょ、恭くん、ちょっとやりすぎなような・・・」
「いいんだよ、別に」
俺に舐めた態度取ったこと全力で後悔させてやるよ
『くっ・・・申し訳ありませんでした』
『・・・何が望みだ?』
「前も言っただろうが、ハゲ。」
「ハ!?き、貴様。」
「あん?」
『い、いや・・・』
『・・・その天国にいるお前の友人を生き返らせればいいのか?』
「ああ。名前は中居賢治だ」
『・・・いいだろう』
『トーマス!?』
『し、仕方ないだろう!?この写真が公表されたら・・・私は終わりだ』
『くっ!』
「よし、帰るぞ。フェイ。」
「うん」
「一つ言っておくがもし俺やフェイに何かしたら・・・わかってるだろうな?」
『あ、ああ』
『わ、わかった』


「つーわけだ。良かったな、賢治」
『ああ、しかしまさか本当に生き返れるとはな。借りができたな』
「なに、気にするな。あとの三人にもよろしくな」
「あ〜、恭一。それは無理だ。記憶を修正して帰すことになるからな。」
「そうなのか?」
「ああ、それに事故そのものを失くすわけじゃないから怪我をすることにもなる」
「だとさ、賢治。」
『な〜に、生き返れんなら十分だよ』
「じゃあまたそのうちな」
『ああ、向こうで先に待ってるよ。』
「セリフだけ聞くと死ぬみたいだな」
「かっかっか、ちげえねえ。」
「じゃあね〜、賢治君」
『おお、恭一を頼むよ』
「オッケ〜。任せといて〜。ばっちりお世話するから」
「てめぇ、どの口がほざいてんだ?」
元はと言えば全部お前の責任だろーが
「いふぁいいふぁい!!ふぃ、ふぃぎれるーー!!」
『はは、じゃあな』


「おい、フェイ」
「うぇぇ、ほっぺが・・・」
「俺はいつ生き返れんだ?」
「もう少しかかるかな〜」
「さっさとしろよ」
「・・・うん」
「ああ、そうだ。リック」
「なんだ?」
「地獄で一番高い酒用意してくれねえか?」
「それは構わんが、何でだ?」
「なに、ただの恩返しだ」


「お、おい、赤鬼」
「あ、ああ、これって」
「ど、どういう意味だろうな?」
「さ、さあ?何かまずいことしたかな」
鬼たちの前には『鬼殺し』と書かれた酒が置かれてあった。


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