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地獄に殴りこみ
【コメディ 恋愛小説】

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地獄に殴りこみ 〜5〜-3

『いやいやまったく』
『それは災難でしたな、はっはっは。』
「ここか、フェイ?」
「う、うん。そうだけど・・・ほんとに行くの?」
当たり前だ。こちとら友人の命がかかってんだ。

「失礼します」
『誰だ、君は?』
「竹中恭一です」
『竹中…どこかで聞いたな。ああ、フェイ・スタンリードの婚約者とかいう』
『まったくフェイのわがままにもほとほとあきれますな』
『いやいや、まったく』

「今日はお願いがあって来ました。」
『お願い?』
『生き返ることなら今準備中だ。』
『まったく面倒なことだ。』
「いえ、そのことではありません」
『何だね?』
「現在天国にいる私の友人を生き返らせて欲しいのです」
『はっ、何を馬鹿なことを』
『そんなことを出来るわけがないだろう』
「ですが過去に例があると聞きました」
『あれは特別だ』
『そんな簡単に生き返らせれるわけがないだろう』
『そもそも貴様のような人間風情が我々にお願いをするなどおこがましい』
『貴様みたいな輩にこれ以上付き合うほど我々は暇じゃないんでね』
『帰りなさい。ここは下賤な人間が入っていい場所じゃない』
「・・・わかりました。失礼します」


「なによ、あの態度!!なにが忙しいよ!!いつもしゃべってばっかで何もしないくせに。」
「くっくっく」
「恭くん?」
「・・・俺をここまでコケにしやがったのはあいつらが初めてだ」
「きょ、恭くん!?」
「さて、俺をここまで馬鹿にしたからには相応の罰を与えないとな、フェイ」
「え、えっと〜。う〜ん、ど、どうしよっか?」
「さて、行くか」
「ど、どこに?」
「馬鹿鬼どもは幹部と仲がいいんだよな?」


「つーわけなんだ。お前ら幹部と仲良いんだろ?あいつらの弱み知ってたら教えろ」
「いや、アニキ」
「さすがにそれは無理でさぁ」
ドガッ!!ぱらぱらぱら

「つーわけなんだ。この壁みたいに粉々になりたくなかったら素直に言え。もう一度言うぞ。お前ら幹部と仲良いんだろ?あいつらの弱み教えろ」
「「よ、喜んで教えさせて頂きます」」
「よーし」
「えーと、まずカーターさんですが」
「名前わからんから特徴で言え」
「え、えーと。」
「ひげもじゃかただのデブか禿げデブか眼鏡かで言え」
「ひ、ひげもじゃの方です」
「それでそいつは?」
「えーと、今受付の人に熱をあげているというかなんというか。」
「ひげは結婚しているのか?」
「はい」
「不倫だな。フェイ、メモしておけ」
「うん」

「他は?」
「えーと、か、髪の薄いデブの方ですが」
「その、女装癖があるというのを聞きまして」
「ほう」
「うぇ〜」
「自宅でたまに女装をするというのを聞いたことがあります」
「お、おぇぇ」
「ほれ、吐いてないでメモしろ」
「う、うん。」


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