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『死をもって君に快楽を与える』
【ファンタジー 官能小説】

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『死をもって君に快楽を与えるB』-4

死神がキスをし過ぎたせいで完璧に体がほてってしまった。
「あ・・・、は・・・」
死神は私の反応を確かめながら制服を脱がせ、
体のいろいろなところにキスをし、キスマークをもつけてゆく。
「あ・・・、ハァ・・・」
「あぁ・・・、可愛い可愛いあなた・・・」
そういって私をギュッと抱きしめた。
私の心臓と同じくらい死神の心臓がドキドキしているのがわかる。
死神とはいえど、人間に近いと改めて実感する。
死神からは甘い匂いがしてきて、私の思考をよりいっそう停止させる。
もうどうなってもいい・・・、
こうなってくるともうどうにかしてほしくなってきてしまった。


「ミカー?」


お母さんが帰ってきたらしく、私も死神もその声にハッとして、身を起こす。
いくら人間に見える死神でも自分がいない間に娘が男を家に連れ込んでいるのを見たら、
驚くことは間違いないだろう。
頭の中が軽くパニックに陥っていると、
その間にもお母はさんパタパタと家の中に入ってきて、
リビングのドアがガチャリといった。

「あら?ミカ、いたなら返事くらいしなさい。」

お母さんは驚いたそぶりもなく、私に話しかけてきた。
「え?」
こうなったら死神を彼氏とでも言おうと覚悟を決めていたのに
お母さんの反応が普通過ぎて、かえって私が驚く。
「え?じゃないでしょ。制服くらい着替えてきなさい。」
そう言われて、自分の制服を見るとさっきまで乱れていた制服はすっかり元に戻っていて、
死神の姿もどこにもなくなっていた。
どこかに隠れているのかもと思い、あたりを見回してもその姿はなかった。
「ほら、夕飯にするから。早く着替えてきなさい!」
母はキッチンに向かいながら、私を急かす。
「は、はーい」
私は不思議に思いながらも、状況が一転したことに安心し、リビングから出る。
「また来るかな・・・」
私は階段を上りながら、ポツリとつぶやいた。

同じ時、テーブルの上のグラスの氷がカランと音を立てた。


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