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『死をもって君に快楽を与える』
【ファンタジー 官能小説】

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『死をもって君に快楽を与えるC』-1

部屋のドアを開けると
そこには姿を消したはずの死神がいた。

「ふふ、難は逃れることができましたね。」
そういって死神は私のほうへ歩み寄ってくる。
私の体はまだ火照っていて、彼の歩みとともに心拍数も上がる。

「消えたから帰ったのかと・・・」
私は死神を見ることができない。
「まさか。あなたがあんなに可愛らしかったのを無視して帰れと?」
死神はまた一歩私に近づく。
「可愛いって・・・」
「それとも、その時を思い出して、独り空しくマスタベーションでもしろと?」
「こっこないで・・・」
「あなたは酷い人ですね。」
そういって死神はドアに手をつき、私との距離を更に詰める。
私は息が出来ない。

「・・あなただって・・・・・」
死神はもう片方の手で内腿を撫で、更に秘所へ侵入してくる。
クチ。
「やぁ、ぁ。」
「こんなに濡らして・・・私にどうかしてほしいのでしょう?」
死神は私の首筋にキスをする。
「んぁっ」
「あなたは全てが性感帯のようですね。もしくは私だから、そう思ってもよろしいのでしょうか。」
「そんなわけなっ・・・」
私が否定すると、死神は私を見直してこう言った。
「前にあなたは好きな人がいるとおっしゃっていましたが」
私はビクッとする。死神から先輩の話題が上るとは思わなかったからだ。
私は思わず顔を上げ、死神と目があう。

「私がこんなにあなたを好いているのをなぜ拒むのです?」
死神は切なそうな目をして更に続ける。
「体はこんなにも私を求めているのにも関わらず、あなたは私に心を開いてはくれない。」
「・・・・・・・・」
私は何も言うことができない。
「あなたとこれだけ距離が近かったとしても・・・」
死神は触れるか触れない程度にキスをする。
「あなたの厚い壁を取り除くことができない。」
私がそれでも何も言うことができずに下を向いてしまうと、
「やはり私が人間ではないからですか?」
頭上からくぐもった声が降ってきた。
私が再び頭を上げると、死神の美しい顔には一筋の涙が伝っていた。
「私が自分自身の存在をこれほど否定したくなるのは初めてです・・・」
ドアに手をあてていた死神の手が私の頬を包む。
「それほどあなたのことを・・・」
死神は私を見つめる。その目はいつもとは違って真剣だった。
私は何を言ったらいいのか言葉がみつからない。

「私らしくありませんね・・・、今日は帰ります。」
そういって死神は私に背を向け、再び振り返った時にはいつもの顔に戻っていた。
「またおいしいコオヒィをいただきに参ります。」
死神はニコリと笑みを見せたが、その顔はどこか寂しげな顔をしていた。
「それでは。いずれ・・・」
死神はマントをひらりとなびかせて私の部屋から去った。



私は窓の外を見つめながら、ドアにもたれかかる。
「・・・だって、私可愛くないもん・・・」
やっと出た私の本心。
こんな私誰も好きになってくれるはずがない。


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