地獄に殴りこみ 〜4〜-2
「どうし『『フェイはいるか！？』』・・・来た」
『よう、久しぶりだな。その割には相変わらず貧相な胸してるな、おい』
「うぐっ・・・ひ、久しぶりね。赤鬼」
すげぇ・・・あのフェイが胸の話されて黙ってら。・・・こりゃ相当強ぇんだな。ていうかでけぇな、おい。そりゃその身長差じゃ威圧感与えるわな。お〜、ちゃんと角生えてるじゃん。なんか物語に出てくる鬼とほとんど一緒だな。
『なんだ、鼻垂れリックに脳無しレイミーまでいるじゃねーか』
「・・・相変わらず口が悪いな」
『おぅおぅ、一丁前の口叩くようになったじゃねーか。昔はピーピー泣いてたっていうのによぅ』
『がははは、やめてやれ、赤鬼。精一杯の反抗だ。可愛いもんじゃねーか』
『そうだな、わははは』
「くっ・・・」
『ん？ところで誰だお前は？』
『こいつが例の奴じゃねーか、青鬼よ』
『・・・おい、お前が竹中恭一か？』
「・・・そうだが」
なんだよ、えらく初っ端からガンくれてんじゃねーか。俺が何したっていうんだ？こっちは被害者だぞ、こら。
『まったく、フェイがルール捻じ曲げてまで連れてきたっていうからどんな奴かと思ったら・・・』
『ただの猿じゃねーか、全く』
・・・んだと、コラ？
「やめろ、恭一。お前がどうこう出来る相手じゃない」
「落ち着いて。ね？」
・・・わかったよ。
『しっかし、お前のせいでこっちはいい迷惑だぜ』
『あぁ、全くだ。あの後幹部のじじい共に俺らが呼ばれて命令されたのがお前を見張っとけ、だ。』
『なんで俺らが猿の面倒なんか見なくちゃいけねーんだ』
『まぁ猿のお前にいっても意味ねーわな』
『猿のお前に人語は難しすぎるからな』
『『がっはっはっは』』
・・・・・・ぶちっ
「・・・なぁ、お前ら？」
『あん、なんだ？』
「お前ら、重力って知ってるか？」
『なんだ、急にいきなり？』
『馬鹿に付き合うほど俺らも暇じゃねーんだよ』
「・・・重力ってのはな、どんな物にも等しくかかるんだよ。だから物は落ちるし空は飛べねぇ」
『さっきから何言ってんだお前？』
「じゃあよ、ロケットは何で宇宙にいけると思う？なんで重力に逆らうことができる？」
『・・・頭おかしいのか、てめぇ？』
『しかも何だ、そのふざけた態度は？潰すぞ、猿野郎』
「答えは簡単だ。・・・重力に逆らうだけのエネルギーを与えてやればいいんだよ！！」
ドッッゴォォォォン！！バリバリバリ！！・・・ぷら〜ん
『・・・へ？』
先ほどの効果音を順番に説明すると
俺の渾身のアッパーが赤鬼のアゴに直撃した音→赤鬼が天井を突き破る音→赤鬼が天井からぶら下がる音、だ。
「・・・ずいぶんと色々いってくれたじゃねーか、あぁ？」
『え、いや、その・・・え、なんだ、どういう状況だ、これ』
「教えてやろうか？」
『え・・・？』
「今から、俺は、お前を、殺す。オッケー？」
『・・・』
「死にさらせやーーーー！！！」
『うぎゃああああああああ！！？？』
「・・・な、なぁ、フェイ」
「な、なに？リック？」
「あいつ本当に人間か？」
「う、うん。そのはずなんだけど・・・」
「人間が鬼をボコボコにするか？」
「一応向こうの世界では不良集団のリーダーやってたらしいんだけど・・・」
「それだけで説明できるレベルか、これ！？」
「きょ、恭君ってこんなに強いんだ・・・し、知らなかった」
「「「・・・」」」
「おい、角野郎」
『は、はい！！』
「さっき俺のことなんつった？」
『そ、それは・・・その』
「言えよ、その角へし折るぞ」
『さ、猿野郎と・・・』
「んだとゴラァ！？ぶっ殺すぞ！！」
「ぐぎゃあああ！！う、腕はそっちの方向には曲がらないですーー！！」
「「「り、理不尽だーー！！」」」