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地獄に殴りこみ
【コメディ 恋愛小説】

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地獄に殴りこみ 〜3〜-2

「ほ、本当だろうな?」
「ああ。そんで目が覚めたら隣にいたからとりあえず布団で包んでロープで縛ったんだ。」
「なんでそうなるのよ!?」
「勝手に俺のベッドに入ってくるお前が悪い。」
「いいじゃん、別に〜。婚約者なんだしさ〜。」
「なぁ、フェイ。」
「なに、恭くん?やっぱり一緒にベッドに戻る気になった?」
「俺さ、ハムスターが好きなんだよ。特に頬に食べ物を一杯詰めたところが。」
「へ?急にどしたの?」
「フェイの顔にさ、何往復ビンタしたら俺の好きな顔になるだろうな?」
ぷるぷるぷるぷる
「俺は笑えない冗談が嫌いなんだよ。わかったか?」
「は、はい・・・」
「さ、飯来たし食おうぜ。」



「ねね、恭くん。」
「何だ?」
「デートしよう、デート。」
「嫌だ。」
「な、なんで〜!?」
「何で断られるのが意外そうな顔してんだよ。」
「だって。」
「俺じゃなくてリックとでもしてろ。」
「何で私がリックなんかとするのよ〜。」
フェイ、お前に悪気はないんだろうが少しは言葉と周りを考えろ。後ろ見ろよ。リックが泣き崩れてるぞ。
「報われないわね、リック。」
「どうせ俺なんか・・・」
「ね〜え、恭く〜ん。」
「ああ、もううるさいな。大体デートってどこ行くつもりなんだよ?」
「ほら、恭くんって地獄初心者じゃない?だから案内しようと思って。」
「地獄初心者ってのがいまいちわからんが・・・地獄を案内してくれるっていうのは面白そうだな。」
「でしょでしょ!!だから行こうよ。」
「ふむ、そうだな。じゃあ行くか。」
「待ちなさい、フェイ。私も行くわ。」
「俺も行くぞ。」
「ちょっと空気読んでよ二人とも。せっかく二人きりになれるチャンスなのに。」
「構わん、許す。」
「きょ、恭くん!?」
「決まりね。」
「行こうか、フェイ。」
「うう〜〜、なんでこうなるのよ〜」


「地獄ってどんくらいの広さなんだ?」
「おっきいよ〜。そっちに例えるとオーストラリア大陸ぐらいはあるかな〜。」
「そんなにでかいのか!?」
オーストラリアって・・・この地獄にどんくらいの人がいんだよ。
「まあ全世界の死んだ人が来るからね。悪い人だけとはいっても結構な数になるのよ。といっても全然開発されてない場所もたくさんあるんだけどね。」
「なあ、地獄があるってことは天国もあるのか?」
「あるぞ。あっちもだいたい地獄と同じぐらいの広さだ。」
「ほえ〜、なんかすっげえな。なあ、やっぱり天国と仲悪かったりするのか?」
「何でそうなる?」
「いや、何か仲悪い印象が。」
「恭一くんの世界だどんな風になってるかはわからないけど、仲はいいよ。」
「うん。交流もあるし、天国VS地獄の球技大会とかもあるしね。」
「なんかどんどんイメージが崩れてくな、おい。」
球技大会って中学や高校じゃねーんだぞ。どんだけフレンドリーなんだよ。
「世の中そんなものだよ、恭くん。」
なんかもうどうでもいいや。
「さ、着いたぞ。恭一」
「地獄と言えば、やっぱりここかな。」
「というわけで、名物地獄温泉!!」
拷問じゃねーか。あれか、俺はここで煮られるのか?
「違うよ、恭くん。どんな想像してるかわからないけど普通の温泉だよ。しかも効能とかがすっごい良いの。」
「へぇ〜、どんな?」
「肌がつるつるになったり、怪我が治りやすかったり、肩こりが治ったり、胸が大きくなったり」
「最後の一言で全部台無しよ、フェイ」
「ぶっ殺す!!」
「いやーーー!!」
「・・・馬鹿はほっといて行くか、リック。」
「あ、あぁ。」


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