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恋人に捧げる舞子の物語
【SM 官能小説】

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恋人に捧げる舞子の物語(煌星編)(その1)-3

 …ちょっぴりMっ気のある、かわいい男の子って感じだわ……会ってみようかしら…

その写真の中のどこか魅惑的な蒼い瞳に、あなたは惹かれるように小さく呟いた。


それは、すべてがあの男の罠だったのだ…。


男との待ち合わせの場所は港の近くの公園だった。
黄昏がいつの間にか闇に包まれ、港の橙色の灯りが海面にゆらゆらと揺れていた。初めて恋人に
唇を寄せられたのもこの公園だった。鬱蒼とした樹木に覆われた公園は、目の前に穏やかな波を
たたえる暗い海につながっていた。

あのとき…あなたは恋人に突然抱きとめられ、心地よい甘さをもった彼の吐息に包まれた。恋人
はあなたのその無防備な唇を奪うように求め続けた。絡まり合ったふたりの甘い舌…でも今は、
彼の舌の感触さえ、ざらざらとした苦みとなってあなたの唾液に溶けきっている気がした。


水平線の果てで、漁り火と煌めく星が淡い光の美しい点描画を描いている。あたりに人影がなく
なり、時間が止まったような静寂が冷気とともにあなたを包んだときだった…。


「…谷 舞子さんですよね…」


突然、背後から忍び寄ってきた男に声をかけられ、あなたは振り向く。

そのときだった…強い薬品の臭いとともに口をふさがれたあなたは、眩暈と息苦しさから急激に
体の力が抜け、抵抗することもなく崩れるように意識が遠くなっていった。朦朧とした意識の中
でその男の腕に抱きかかえられ、車に乗せられたのだった。


それからどれくらいの時間がたったのか…


どこかの部屋に連れ込まれたあなたは、微かに残る意識の中で、ブラウスのボタンをはずされ、
その衣服を少しずつ男に剥がされていくのを感じていた。
ぐったりとしたあなたの体が男に抱きかかえられ、しだいに息苦しく拘束され、宙に浮くように
伸び始める。括られた手首に喰い込む縄が、皮膚に鋭い痛みを与えていく。
少しずつ意識がはっきりしていく中で、あなたは体の自由が効かない自分の恥辱に充ちた姿に
しだいに気がつくのだった。


「いっ…いやよ…」


その自分の姿に気がついたあなたは、悶えるように嗚咽を洩らす。
ベージュのブラジャーとショーツだけの姿に剥かれたあなたは、頭上で白い手首を縄で括られ、
薄暗い天井から垂れ下がった鎖のフックに繋がれていた。すらりと伸びた脚は大きく下肢を割り
裂くように開かされ、ハイヒールを履いた足元に固定された錆びた鉄パイプの両端にその細い
足首を縄で縛りつけられていた。

そして男が傍のチェーンをゆっくりと引くと、滑車の軋む鈍い音とともに、頭上で束ねられた両
手首としなやかな腕が伸びきる。その白く熟れた体の肌が張りつめ、ハイヒールの爪先だけが
わずかに床に触れるところまで引き上げられる。細く優雅な足首に絡んだ痛々しい縄が、その
皮膚をゆっくりと喰い締めていく。


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