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L&R −出会いそして依頼その1−
【ファンタジー その他小説】

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L&R −出会いそして依頼その1−-2

「ライト?!アル?!」
「んっ、どした?」
「い、いや。あたしの親以外にもこんな名前の付け方するやつがいたんだと・・・。
あたしの名前はエル・ライト(L・Light)なのよ。」
「ぶはっ!お、お前変な名前だなぁ!!」
「あんたも同じだろーがぁ!」
「ははっ、スマンスマン。たしかにそうだな。」
まったくこの男は・・・。なんとも掴みどころのないやつである。
ふと、アルの顔を見やる。ふーむ・・・こうしてみるとなかなかのハンサムさんである。

端正な顔つきに綺麗な黒髪、それに緑の瞳がアクセント。道を歩けば10人に8,9人はふり返るだろう容姿だ。
なんか・・・もったいないな。
「で、あんたこの町には何しにきたの?」
「んっ?あぁ、いやふらふら旅をしてたら路銀がつきて一番近くのこの町で仕事でもと思ってな。」
「えっ?路銀が尽きた?ってことは・・・・」
「あぁ、文無しだ!」
やっぱし!
「あほかぁ!じゃぁ誰がここの支払いするってのよ?!」
「えっ、そりゃお前さんが・・・」
あぁ・・やっぱし・・・しかぁし!
「ふっ、あんた世の中なめてるわね?誰が見ず知らずの行き倒れのやつにご飯をおごるモンですか!」
「なぁぁにぃ!だ、だってこの流れは行き倒れの人を助けるって美しい話じゃ・・・」

「んなわけあるかぁ!自分でどうにかしなさい!そもそもあたしはさっき言ったわよね

『あたしの払いじゃないし』って」
「おまっ・・そんなことサラリと言ってやがったのか?!ってことはなにか?お前さんの食べた
そのスペシャルランチも俺の払いなわけか?!」
ふっ、今頃あたしのねらいに気付くとは鈍感な男よ。
「当然☆」
「ぐっ・・・」
フフフ、どうやら観念したようだ。まぁ、ここで2日も皿洗いでもすれば楽に稼げるだろう。
「わかった!俺も男だ。この金は働いて返そうじゃないか!」
うんうん、わかればよろしい。
「お前さんの店で!」
そうそう・・・んっ・・・?
「えっ、今なんておっしゃいました?」
「だから、この払いはお前さんの店を手伝うことで払う!だから今は立て替えておいてくれ、と言ったんだが?」
こ、これはさすがのあたしも予想外だった。
むぅ・・・しかし食事代分ただでこいつをコキつかえるのか。
それも悪くないなぁ。
「んっ、わかったわ!心の広〜いあたしがあんたを雇ってあげましょう。一応後で契約書も用意しとくわ。」
「自分で心の広いって・・・そもそも心が広いならここの払いくらい・・・」
「えっ?なんか言ったかしら?」
「いやいやなんでもないさ。とにかくしばらくの間よろしくなエル。」
「そうね、こちらこそよろしく、アル。」


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