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初恋はインパクトとともに
【青春 恋愛小説】

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初恋はインパクトとともに ♯4/ステップアップハートビィト-4

“彼”の単語とともに収縮してしまう我が歴戦の共である何々…
(この女に相談した私が間違っていた…かも。)
いや、そもそも私は相談なんてしてないぞ?してなかっただろう?な?
しかも最初はもっと違うことで悩んでいたような…
うむぅ…またこの女にいいように流されてしまったか…
(私も修行が足りないな…)
その手の修行はとっても苦手だったりするんだが…
だが実際、私の気持ちってのはどういうものなのだろうか…考えれば考えるほどに…
巡り巡って、行き着く先はいつも???
(あちゃーまた悩みこんじゃってるよ…ホンット不器用な女)
「ふぅ…」
「……」
「はぁ…」
「……」
(まぁたこの子ってば。でも、私がどうこうしてよい問題でもないんだろうしねぇ…恋せよ乙女!なんとやら!私ってば良い友達よね?)
とりあえず、バシッと背中を叩いて気合いを注入してやった。
「な、なにを!」
「何をって…試合でしょうが?」
「うむぅ、分かっている。」
(まぁ試合さえ始まれば忘れちゃうでしょう?ね!)
ガラッと勢いよく扉を開けて、晶は出て…『ガチンッ!』
(鍵開け忘れてるし…今日はダイジョブじゃないかもねぇ)
しかし、ここで私は笑わない…目は笑っていたかもしれないけど…
いくら私が八雲一刀斎(誰?)の子孫だからって、本気になった竜童児晶にはかなわないから…そう、私は空気の読める女なのよ!

今度は念入りに鍵を確認してから更衣室の扉を開けた…
途端…
「ギャー」「ワー」「キャーキャー」「ギャーギャーワーワー」
と取り巻きたちが何やら騒いでいた…
「どうしたんだおまえたち…他人様に迷惑だけはかけるなと何度も…」
本当にやれやれだ。
近付いていくと、取り巻きの中で…いや取り巻きの中心で正座して小さくなっている男と目があった…


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