重なり合う2人-12
♯♯♯
『あ―ぁ、俺だけイッちゃったよ―――』
終わったあと…2人で毛布にくるまりながら、佑介は不服そうに呟いた。
「私、いっぱい気持ちよかったから、そんなの気にしなくていいと思うけど…」
『男はそういう訳にいかないの!好きな彼女のイクとこは、やっぱり見たいもんだから…』
「ふ〜ん…」
彼女かぁ…
私、佑介の彼女に戻ったんだね。
どっちつかずだった自分の心の居場所が、あるべきところに収まった。
そんな風に思えたら、気持ちがスッ…と楽になった。
隣の佑介があまりにもしょげてるものだから…
「チユッ…」
慰めるつもりで、私の方からキスしたら…
佑介の長い腕が、私の腰をグイッと引き寄せた―――
『リベンジさして!!』
あの日教室で起きたこと
―9ヵ月の軌跡― M
「重なり合う2人」―完―