操れるかも! 操られるかも!?-25
「え? あ……由希子さん……」
俺のものはまだ目的を果たせずにいたせいか、すぐに硬
さを取り戻す。由希子さんは口を離した。
「いけなかったから、満足してないよね?」
由希子さんはテーブルの上に寝転がって俺のものを自分
の溝へと導く。先が触れた茂みの奥は、俺のものを口にく
わえることで再び得た興奮が充分に潤わせていた。
「圭一君に私の中でいってほしいの」
「由希子さん……」
俺のものが由希子さんの中に再び沈んでいく。
「あっ、圭一君が……入ってくる……」
……さっきまでは誰のものを入れていたつもりなんだろ
うか? と思いつつも由希子さんの奥へと再挑戦する。
「はあっ、あっ……熱い……圭一君の、熱くて、いい」
由希子さんの顔に視線を移すと、由希子さんと目が合っ
た。由希子さんの目の周りは腫れたように赤くなってはい
たが、その瞳はしっかり俺の方に向けられていた。
俺はその時、自分のものがさらに硬くなっていくのを感
じた。由希子さんもちょっと嬉しそうな顔をしている。
由希子さんが俺を俺として見てくれていることが、俺に
自信を与えてくれる。
俺は由希子さんの中を奥まで埋めつくすと、ゆっくり動
き始めた。
「あっ……あっ……いい、あっ、もっと、きて」
さっきいきそこねたばかりだけに、俺は急速に昂まり腰
の動きもスピードをどんどん速めていく。
「い、いい、いいよ、あっ、圭一君は? い、いい?」
「う、うん、由希子さん……すごくいい」
「うふふ……あっ、う、嬉しい、あっ、あっ、あっ」
俺と由希子さんの呼吸が、腰の動きに合わせて間隔を短
くしていく。
俺が由希子さんの柔らかくとても暖かい身体を抱きしめ
ると、由希子さんも精一杯の力で抱きしめてくれる。
「由希子さん、お、俺」
「う、ん、い、いいよ、中に、出し、て、ああっ」
俺は由希子さんの許しをもらうと、頂点を目指して持て
る体力を全て使って由希子さんを突き上げる。
由希子さんの躯が感電したように引きつりだす。
「け、圭い、ち、くん、も、も、もうっ」
由希子さんがそこまで言った時、俺の頭の中は白濁とし
た光に包まれる。
「いくううううぅぅっ……」
由希子さんの切ない叫びが聴こえてきた。俺は由希子さ
んの内部の暖かさとそこに熱い液を放出している気持ちよ
さに、由希子さんの体の上に崩れ落ちた。
……………
俺が家に帰ろうとすると、玄関まで由希子さんは見送り
に来てくれた。そして、
「圭一君だけの話じゃないのにね……私だってこのままで
なんか終わらないわ」
と、つぶやくと目を閉じて俺に唇を重ねてきた。
「……これだって圭一君の味だもの……陽子さんとは違う
わ」
「ど、どういう意味?」
「お父さんから聞いたわよ。鍵は『くちづけ』だったんで
しょ?」
「……」
俺に最後の最後で嫌なことを思い出させる由希子さんは
やっぱりちょっと苦手な『まだ、お姉さん』だった。
第8話 おわり