官能の城(3)-6
(17)
フィリップの右腕の中に頭を乗せて横たわり
嬉しそうな顔をしているジャンヌを見つめて彼は言うのです。
「僕もだ、ジャンヌ、いつの日か遠くない日に、
そんな時期がいつか来れば僕と必ず一緒に夫婦になってくれるね」
「はい、嬉しいです、フィリップ様、ジャンヌは喜んで・・」
ジャンヌの白く可憐で美しいその顔は蒼い月の光に照らされ、
フィリップが見た彼女は今までに彼が見たどの女性よりも美しく見えるのです。
フィリップは、自分を慕い恋しているこの女性を
生涯にわたって愛し続けようと心に決め、
彼女を抱きながらそう思うのです。
ジャンヌは初めて自分で掴んだ愛を信じ、
自分を心から愛してくれるこの人を思うとき、心から幸せを感じました。
そのジャンヌの眼から流れるうれし涙は月の光に照らされて、
真珠のように美しく輝いて彼女の頬を濡らしていました。
月の下の静かな森の中でジャンヌはフィリップの手で優しく
夜行会の服を一枚ずつ脱がされていくのです。
ジャンヌの手はフィリップの動きに合わせるようにして
自ら下着を下げて脱ぐと、
その下半身は月の光に晒されて
眩いばかりの白さで妖しく光っているのでした。
フィリップはそんなジャンヌを見つめながら窮屈な夜会服を脱ぎ、
上は白いハイカラーのシャツだけになり
ジャンヌと同じように下半身を露出したのです。
そしてジャンヌを見つめ唇を重ねながら
その右手は彼女のすべすべした下半身を撫でていましたが、
その指が彼女の縦に裂けた女の部分に触れたとき、
すでにそこは潤んでいるのです。
「あぁ・・フィリップ様・・」
目を瞑り切ない声を出しているジャンヌを見つめ
彼女の上に重なったフィリップは言いました。
「ジャンヌ、入れるからね」
「はい、フィリップ様」
ジャンヌの甘く切ない顔を見つめながら
フィリップのモノはゆっくりと彼女の中に入っていきました。
「あぁぁ、嬉しい・・」
マーガレットとクリスとの愛欲の姿を見せつけられ
一人で悶え、今までに男性を知らないこのジャンヌは
初めてそれを身体で経験する事になるのです。
まだ寒さが少し残る茂みの中で、
恋する二人は一つになり結合しながら
いつまでも月の光の中で永遠の愛を確かめ合っていました。
その二人の運命がこれから先翻弄されるなどとは思いも寄らずに。