「熟女と野外初プレイ」-6
隆起の頂に載る桜色をくすませた乳首。
桜色がくすんでいるのは、
子ども産み育てた乳房だからだろう。
その乳首を頬でなぞってみた。
頬の下でコロコロ転がる触感が気持ちいい。
「……ああ……い、いい……いいわよ」
中野さんが胸をうねらせながら声にあげた。
どうやら彼女も相当に気持ちがいいようだ。
猛はその言葉に励まされるように、両手で寄せた膨らみを揉みたて、頬で乳首の突起を転がしつづけていった。
彼はその行為を、いつ果てるともなくつづけた。
セックスの経験には乏しいだけに、それから先どうしていいのか思いつかなかったのだ。
だから、ひたすら同じことを繰り返すしかなかった。
中野さんの陰部がどうなっているのか、
それを見てみたい欲求はもちろんあった。
いつか見たフーゾク嬢のそれと、
素人の人妻のそれとは、
形状や色合いに違いがあるのかを、
自分の目でたしかめたかった。
だが、ピタリと閉じ合わさっている太腿を、強引に押し拡げたりしたら、彼女の不興(ふきょう)を買って行為が中断されないとも限らない。
それでは元も子もなくなる。
かといって、
「中野さんのアソコを見せてもらっていいですか?」
などと聞いたりしたら、それこそ安っぽいお笑いのセリフ以下だ。
ムードだいなしである。
そんなことを考え逡巡(しゅんじゅん)しながら、
乳房を揉みたて頬擦りをつづけるしかなかった。
それを察してかどうか、
中野さんがフッと瞼を開いた。
「黒岩クン。
代わろう。
こんどは私がしてあげる」
そう言って、身を起こすのだった。
「そこに座って両脚を投げ出し、後ろ手につく恰好になってちょうだい」
中野さんにそう指示され、猛はその恰好になった。
股間で滾(たぎ)り勃って、天を衝き上げている肉棒を見られるのは、少し羞ずかしい気がした。
彼女のほうは膝立ちの恰好になると、猛の両脚のあいだに身体を入れ、その股間で滾っているものに顔を寄せてくるのだった。
「こんどは私が、黒岩クンのオチ○チンを舐めてあげる」
中野さんははっきり口に出して、そう言った。
猛には少なからぬ驚きであった。
セックスのときフーゾク嬢や、
AV女優ならいざ知らず、
普通の女性というのは、
ただされるがままになっているものだと思っていた。
フェラチオのような淫らな性技は、
相手の男性に求められて、
仕方なく応じるものだと信じていた。
それが中野さんは自分から身を起こして、
舐めてあげると大いに積極的なのだ。
あるいは彼女がセックス経験の豊富な人妻であり、
人妻とはそういうものだろうかとも思った。
いずれにしても、つぎの愛撫にあぐねていた猛にとっては、格好の助け船になったわけである。
いや、ひたすら同じ愛撫を繰り返すだけの彼に、セックスの経験のなさを見てとった人妻のやさしい心遣いで、ほんとうに助け船であったかもしれ
ない。