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ふつう
【青春 恋愛小説】

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ふつう-第七話-2

「そっかぁ。今日は学校休みだったの?」

「いえ、学校終わって一旦帰って着替えてから来たんですよ。さすがに制服でここには来れないんで…っていうか今でも私場違いですよ…」

「そんなことないよーっ。救ちゃん、お洒落だってっ。救ちゃんのそのカットソーいいね。似合ってるよー。そのワイドパンツも可愛いし。うちの下手なスタッフよりお洒落っ」

「いやー勘弁してくださいよ…私なんて…」



今日の清さんはこの前とはまた違う、まるで彼氏のを借りたかのようなでっかい白シャツに、またまたでっかい黒のワイドパンツ、黒のパンプス。
スタイルの良い体とは反対に、全体的にダボダボなスタイルなんだけど、不思議とダラしなくは見えない。
モノトーンでまとめてるからかな?

私が今日ワイドパンツを履いてるのは、ひそかに清さんに憧れたからなんだけど…。

髪は今日は下ろしていて、ストレートでサラサラの黒髪には思わず見入ってしまうくらい。

ってか…。



「清さん、雑誌に出てましたよね!?この前は髪がアップで気付かなかったけど…」

「あぁー、うん、まぁねぇ」

「思い出しましたよーっ。kiLLのページでこの人すごい可愛いなぁなんて見てたんですけど…まさか清さんだったとは…」

「私はあんまり出たくはなかったんだけどねぇ…とりあえずレディースのリーダーだから、さ」

「そうだったんですかぁ」

「そっ。まぁそれも仕事だからね、文句は言えないんだけどさ」

「大変なんですね…。しかし…他のスタッフさんもお客さんも…すごいお洒落…」

「そう?ありがとねぇ」

「私もお洒落したいです…」

「あら、救ちゃんだってもうお洒落さんなんだから自信持ってよー。救ちゃんはそのままでも素敵なんだから」

「いや…私なんて…。あっ、この黒シャツかわいいですねぇ」

「これねー、私も良いと思うんだけど、ここだけの話あんまり売れてないのよ…」

「そうなんですか?でも凄い良いですよー」

「救ちゃん、見る目あるねぇ。試着してみる?」

「えっ……てか…2万6000円!?シャツで!?」

「国内のコレクションブランドだから値段はそこそこしちゃうんだけどねぇ。でもシルエット綺麗だし、使ってるコットンも質がいいの」


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