ふつう-第六話-4
「大海ー、おはよーっ」
「あっ、すくっ。おはよー…」
「大海、どしたー?」
「うーん…。すくーっ、今日放課後ちょっと付き合っておくれー…」
「あぁ…うん。良いよっ。てかほんとに大丈夫…?」
「うーん…」
一日中大海はそんな調子だった。
お昼のお弁当も残してたし、他の周りの子に心配されてて。
どうしたんだろう…。
放課後。
いつもの公園。
「おーぃ、大海ー?ほんとにどしたー?帰らなくて大丈夫?」
「うん…」
「おーぃ…」
「……………あのね、フラれちゃった…」
「えっ!?」
「鷹丸くんに…」
そういえば、珍しく大海は今日鷹丸くんと話してなかったな…。
このせいか…。
「えっ…いつ!?なんで!?」
「…昨日、私鷹丸くんと二人で遊んでたじゃない?で、その帰りに告白したんだけどね…」
「あぁー……」
「ダメだったー…」
「そっかぁ…」
「なんかね、鷹丸くんにも気になる人いるんだって…」
「そうなの!?」
「うん…誰とは言わなかったけどね…。でも多分その人と鷹丸くんは両想いなんだと思うんだ…ね、すく…」
「いやー、私に言われてもね…」
「多分ね、すくなんじゃないかな、鷹丸くんの好きな人…」
「えーっ!?だって私鷹丸くんと恋愛とか特別な話したことないし…ほんと普通の話ばっかりだよっ」
「その“普通”ってのがいいんじゃないかな…。人が人を好きになるのに“特別”な理由なんて無いと思うし」
「そうかもしれないけど…でもねぇ…」
「それにすくも鷹丸くんのこと好きでしょ?」
「あっ…えっ、それは…」