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ふつう
【青春 恋愛小説】

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ふつう-第六話-5

「Freakの裏でばかデカイ声出して鷹丸くんのこと言ってんの、ちゃんと聞こえてたんだからねーっ」

「あ…あれは…」

「あの後に告白しちゃった私の身にもなってよねーっ、もう!」

「ごめん…」

「まぁそれはいいとしてさ…何となくね、私もうっすら気付いてたんだよね。鷹丸くんすくにだけ色んな話沢山してたし、それにすくだって鷹丸くんのこと目で追ってたりしたでしょ?バレてんだから…まったく…」

「大海…」

「昨日二人で遊んで改めて気付いたんだけど、鷹丸くんが沢山お喋りしてるのってすくといる時が一番多いなって。でも私も女だし、負けてらんねーって思ったんだけど、さ…」

「………」

「完敗っすよー、すくー」

「そんな…分かんないじゃん…」

「すくは自分のこと全然分かってないよ。鷹丸くんのこと見てる時のすくの目、マジで恋してる目だもんっ」

「マジすか…」

「マジです。…しかしね、すくてってその“普通”なとこが良いよね。鷹丸くんを射抜いたのはソレかぁ…参考になりました、先生」

「なにそれー…」

「まぁとにかく今の私は鷹丸くんにフラれたショックと、実は私の親友と両想いだってのに気付いたショックと、親友の恋は素直に応援しよう!って気持ちでごちゃごちゃなんすよ」

「大海…」

「すくよ、私には隠しても無駄だぞっ。好きなんだろ?」

「あー…」

「てかはっきり言ってもらわないと私の踏ん切りがつかないんで」

「あー……うん…そうだね…うん…」

「羨ましいぞ馬鹿っ!」

「な、何よ急に…」

「すく、応援してるからね」

「大海…」

「私の仇を取っておくれ」

「仇って…。でも、うん、ありがとね」

「ボヤボヤしてると鷹丸くん誰かに取られちゃうかもよー?ほんと、人気あるから」

「まぁそれはそれでいいんじゃ…」

「馬鹿!もう…なんですくはそうのんびりっつーかおおらかっつーかなんつーか…」

「だってー…」

「あのね、すくはもうちょっと女の子女の子した方がいいよ?まぁ今のすくでも全然大好きだけど、さ」

「ありがとーね…」


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