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ふつう
【青春 恋愛小説】

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ふつう-第三話-2

「どこ行ってたの?」

「職員室。ちょっと、ね…」



それ以上は話そうとしなかった。
大海も空気を読んだのか、少し残念そうな顔をして元に戻った。


授業が始まっても、隣のモヒカンくんは浮かない顔をしている、気がする。
あまり感情が表情に出ないないタイプだから、憶測でしかないけど。
どうしたんだろう…。



そうこうしているうちに体育の、水泳の時間がやってきた。
各自が水着を持って更衣室に向かって行く。
そして鷹丸くんも。
なんだー、結局入るんじゃん。



と、着替えてプールに行ってみたら担任の秋先生が体育の金松先生と何やら話し込んでいた。
何話してんだ?

他には既に着替えた女子と男子が数名ほど、しげしげとプールを見つめて悦に入っている。


程なくして今度は先生達はは男子更衣室に入って行った。
すると、更衣室から歓声が上がった。



「やべー!」

「すげーなー!」

「厳ついなおぃ!」



なんだなんだ!?
あそこで何が起こってるんだ!?


すると、秋先生と金松先生、残りの着替え終えた男子、その歓声の原因が登場。
まぁ予想通り、鷹丸くんだったんだけど…。

思わず絶句した。



以前からの想像通りの痩せて締まった体に、黒で絵や文字が描いてある。
両肩から二の腕、胸、背中………。
タトゥーってやつ?
初めて生で見た…。



鷹丸くんが浮かない顔だった理由が、分かった。
確かタトゥーって入れるのに法律で年齢が決まってるらしいじゃん。
鷹丸くんは明らかにそれに反している。
だから、さっき職員室に行ったんだろう。
秋先生がここに来たのも、それだろう。



秋先生は金松先生に一礼して、プールから校舎に戻って行った。

そして、授業を始める前に少し話しを始めた。

勿論、鷹丸くんのこと。


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