ふつう-第二話-7
「パツ子家どこ?」
「えーっとね、○○の方だよ」
「あっそうなの?じゃあ送るよ」
「えーっ!?い…いいよーっ」
「や、俺もそっちの方なんだわ。ついでにさ」
「あっそうなの!?じゃあ…」
「決まりだな。じゃ、行きましょ」
そこから二人でチャリで30分くらい、話しながら並んで走った。
鷹丸くんは学校用とは違う、車輪の小さなステッカーだらけのかっこいいチャリで(BMX用…とか言ってたな)、片や私はママチャリ…。
傍から見たら私らはどう見えるんだろう。
「あ、じゃあ私こっちだから」
「あ、俺こっちだ。案外お互い近いな」
「そうだねぇー。知らなかったよ」
「な。んじゃ、また明日学校で」
「うんっ。ばいばい」
また明日、学校で、会える。
楽しみにしている自分が、そこにはいた。