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甘い唇
【OL/お姉さん 官能小説】

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甘い唇-1

[ それで…今日は私引き立て役なわけ? ]

この日私はまもなく結婚式を挙げる友人の園子と新郎になるユウキに連れられて衣装合わせにつき合わされた。

貸し衣装に迷った園子はお店の人に言われていくつか実際に試着してみて、気に入ったのを細かい衣装合わせする事にしたわけだ。


何事にも決断力のない園子…
よくもひとりの男にしぼれたもんだと私は内心思っていた。

ここに至ってあたふたと目移りする園子。
どうせ数分しか着ないなら適当でいいじゃない…

[ 園子、私あっちで待ってるからね ]

痺れを切らした私は外で待っていようとしたら、お店の人が奥の小部屋を勧めてくれた。
この分じゃ陽が暮れてしまう…
煙草も吸いたいし、外より中の方がいいか。

[ サイズ合わせもあるし、ユウキもいいわよ ]

園子は退屈そうにじっと待っているユウキを気遣って奥で座ってるようにと解放してやった。

狭い待ち合い室。
会議室の長テーブルが二つ寄せてあって同じく椅子が4脚と灰皿が二つ…

店員さんが食事したりする部屋かも知れない。


[ 悪いね…つき合わせちゃって。 ]

ユウキが照れくさそうに言った。

[ いつもの事…
これで私の役目は終わりだかんね
今度からあんたが面倒みてやってよ ]

今さらながら私が冷やかすとユウキはまた照れくさそうにする。


私は煙草の箱を開けて思い出した。

しまった、一本しかないや…
買ってくるの忘れちゃったよ…

最後の一本に火をつけて灰皿を引き寄せると…

[ あっ、悪い…
煙草一本ちょうだい
忘れて来ちまった ]

ユウキがポケットを叩きながら私にいう。
私は空の箱を振りながら

[ ごめん、最後の一本だったんだ ]

[ 俺…そこら探して買ってくるわ
さとみ、カード持ってない? ]

[ 私、カード作ってないのよ
何だか面倒くさくて… ]

[ なんだ、俺もさ… ]

[ とりあえず一緒に吸う? ]

私は自分の口紅がついた煙草を勧めて見た。
半分冗談のつもりだったがユウキは悪りぃ…って一口吸った。

間接キス?…

退屈だからちょっとユウキをからかってやろうと私は思う。


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