エリザベス・悲劇の人形たちX-4
「ミンナ、美味シイ?」
「オイチィーッ!!」
皆、顔中に食べ物をイッパイ付けて満足満足。
人形部屋での豪華な夕食の様子を、元の姿に戻ったグロリアスは窓越しからジッと見ていた。
ニヤリと笑みが出る。
サァ、可愛い子供人形たちさん。
豪華で美味しい料理に大満足でしょう?
可愛いアナタたちの為に、特別に用意してあげたのよ。
遠慮しないで、どんどん召し上がれ。
サイコーのご馳走を、心ゆくまで味わうとイイわ。
アナタたちにとって…
今夜の豪華な夕食が…
最後の晩餐会になるんだから。
子供人形は何も知らず、食べる事に夢中だ。
美味しい美味しい!
ママの手作り料理、スッゴく美味しい!
私たちの為に、心を込めて作ってくれた。
嬉しい、嬉しい!
ママ、大好き!
とっても大好き!
これからも、大好きなママと一緒なの。
その大好きなエリザベスママは本物ではなく…
グロリアスが用意したダミー人形だなんて…
子供人形たち誰も、気付かないようだ。
自分たちが今、素っ裸のままでいる事さえも何の疑問も抱いていない。
食事の後、子供人形たちはノンビリとくつろいだり遊んだりした。
この夜、子供人形たちの前に新しいベッドを御披露目された。
一見、革張りのケースだけど…
上蓋を開けると、中はムートンの柔らかい布団が敷き詰められたベッドとなっているのだ。
回りは子供人形たちが喜びそうな絵柄の布張りになっている。
新しい大きなベッドに子供人形は大喜び!