エース-2
「今も、うずくの?」
「うん。少し。」
「私のそばから離れちゃだめよ。
それから・・・・・
その時はいつでも言って。
その気になるなら絶対に私だからね。」
「うん。分かってる。
ひろみが、私の一番大切な人だから。」
その日の放課後、ひろみがほんの少し目を離した隙に優子がさらわれた。連れて行かれる場所は分かっていた。テニス部の部室である。テニス部はレズビアンの集まりで、レズビアンに興味を示さない娘をレズビアンに引き込む為、肥大症を発症した娘を部室に監禁して虐待することを繰り返していた。
ひろみは真っ直ぐにテニス部の部室に向かった。部室は鍵が掛かっていた。中からはいやらしい笑い声が聞こえてくる。ひろみは何度も体当たりをしてドアを突き破ると中に飛び込んでいった。
「優子を返して!」
ひろみが一括する。優子は手錠を掛けられていたが、まだ悪戯はされていないようだった。レズビアン達が二人を取り囲み、壊れたドアも閉じられた。
「ひろみ?
よく来たわね。歓迎するわ。」
奥のソファーに一人悠々と座る娘が立ち上がった。レズビアン達にはもちろん、その他の生徒にも絶大な影響力を持つ学園の女王、龍崎麗華だった。
麗華は、表向きは清楚で上品なお嬢様を演じながら、学園内の虐待の全ては麗華の指示によるものだった。ひろみは麗華の表の顔に騙され、麗華に何度か抱かれたことがあった。
「お蝶夫人。優子を返してください。」
ひろみが麗華の目を見据えてはっきりと答える。
「ひろみ。また綺麗になったわね。
あなたのそうゆうところが好きよ。
私の奴隷になるなら、その娘を返してあげてもいいわ。」
周りのレズビアン達が息を呑んで二人を見守る。
「それはできません。
その代わり、私が優子の身代わりになり辱めを受けます。」
「ひろみ!ダメよ!」
優子が叫ぶ。回りのレズビアン達が優子を押さつけてガムテープで口を塞いだ。
「そんなにその娘が大切なの?
辱めは、私の申し出を断ったことも上乗せするわよ?」
「はい。覚悟してます。」
「いいわ。
優子、ひろみの痴態を良く見て行きなさい。」
「優子は帰して下さい。」
「恥ずかしいの?」
「・・・・・・・」
ひろみは優子を気遣っていた。これから起こることを目にすれば優子は何倍も自分を責めるだろう。優子にそんな思いをさせたくなかったのだ。