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振り向けお前っ!
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振り向けお前っ!11話〜旅行 最後 夏の夜前篇〜-1

「ふぁ〜ぁ」

呑気にあくびをしながら起きる

が、相変わらず朝起きるのは早い。

「今日で最後なんだな・・。」

平和に過ごせるといいんだけどなーと言いながら背伸びをし

悠太は阿佐美のほうを見る

阿佐美はまだすぅすぅと寝息を立てていた

昨日のことで意識してしまうかと思ったが・・・

さほど阿佐美はそんな感じでもなく普通に寝入ったので自分だけ意識しすぎかと思った。

そして、起こさないようにそーっと部屋を出ていく。

リビングに行くとそこには誰もいなかった。

「珍しいな・・・愛華がまだ起きてないなんて。」

独り言のように呟き手頃な椅子に座ってぼーっとしている。

30分くらいたった後。

「あら、神木君早いのね。」

後ろから声がした。

ちょっと元気がなさそうに・・・

「お!愛華、おはよう。今日はゆっくりだったな。」

そう言うとふふっと笑って

「ええ、少し夜更かししすぎましたかね。」

「夜更かしって何してたんだ?」

たいしたことじゃないですよと言って愛華はキッチンのほうへ向かっていく。

(まさか、あの現場を見てしまったなんてとても言えない・・・。)

そして昨日のことを思い出すのだった。

それを見送って悠太はまたぼーっとする。

何分経っただろう。

不意に悠太が口を開く

「・・・なー、愛華。」

「はい?」

少しの間の後

「明日から何する?」

出た言葉はそんなことだった。

「そうですね、今日でこの旅行も終わりですしねぇ、どうしましょうか?」

苦笑して見せる。

「やっぱ愛華も考えてなかったのか。」

悠太も笑う

そしてまた沈黙が続く。


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