振り向けお前っ!11話〜旅行 最後 夏の夜前篇〜-3
「みんなに知らせないと・・。」
そして阿佐美は
昨日のことで頭がいっぱいだった・・。
「なんか・・・愛華ちゃんと顔合わせずらいな・・。」
別に状況を知らないはずだし、普通に接してればいいのだと思う。
だけど、自分の好きな人が別の人のことを好きだということを意識してしまう。
「・・・・どうすればいいんだろう。」
そんなことを考えていた。
「・・・本当にどうしたんだ・・。」
悠太には阿佐美の方は察しがついた。
「春本の方見てくる。」
「ああ。」
「私は、阿佐美さんの方見てきます。」
それはまずいっ。
「俺が行くよ。」
「いいですよ、大丈夫です。」
何が大丈夫なのかわからないが、今行かせたら阿佐美が気まずくなると思う。
「いやほら、付き合い長いから、大丈夫だ。」
無理やりにでも行こうとする。
なんとなく理由が無理やりな気がするが、そんなの悠太には関係なかった。
このまま行かせては本当にまずい気がしたから・・。
そんな悠太に圧されたのか、愛華は、じゃあ、朝ご飯の用意してますね。
とキッチンへ行っていった。
「危なかった・・。」
「ん?何か言ったか悠太。」
「何でもないほら、見てこい。」
「へいへい。」
そう言って進一を部屋へ行かせる。
自分も阿佐美のところへ行く。
コンコンと2回ドアをたたく。
「入ってもいいわよ。」
返事が聞こえてくる。
「起きてるじゃん・・。」
そう呟きながら入る。
その人物が悠太だとわかった瞬間。
「あ・・・・。」
声が詰まった。