光と影 act.6-4
ルナは大介の目の前にいた。
今まで流したことのないくらいの涙を流しながら。
必死に自分に気付いてもらおうと声を出すが、大介に聞こえる気配がなかった。
大介が寝ている時、ルナは精霊達と話し合った。
その夜、大介が物音で目を覚ますと机の上に見覚えのない手紙が置かれている。
贈り主はルナだった…
急いで手紙の封を開け、読み始めた。
『大介へ
あなたが関わったみんなを代表して、わたしが書きますね。
勝手に引き出し漁りました。ごめんなさい。
あなたの病気が治ってからわたし達は傍にいるのに姿が見えないみたいですね。 とても…寂しいです。 辛いです。
その理由をみんなで考えてみたのですが、多分分かりましたわ。
それは、あなたが病気の時、"生きたいのに死にたい。辛いけど笑うのもしんどい"と思う気持ちとわたし達自身が反応を示したみたい。
わたし達が生きているわけでも死んでいるわけでもない存在だから。
だから、もう見えることはないかもしれない。でも…わたし達はずっとあなたの傍にいるから。
空に話し掛けてくれたら、わたし達は聞いているわ。
手紙はこれからも書くわね。
ダイも口は悪かったけどあなたのことを考えていたし、レイもサンも他のみんなも。
わたし、あなたのこと大好きよ。
ルナより』
後半の文章はルナの涙で滲んでいて読みにくかった。
でも大介の瞳にはそれ以上の涙があった。