女帝棲学園-9
「玲子先生。はじめましょうか。」
教頭の声を合図に、玲子が鞭を振りかぶる。
玲子の顔が青ざめていく。手の震えが止まらない。これはルールなのだ。打たなければならない。待たせるだけ誠を不安にさせることも分かっていた。
玲子は感情を抑えて必死の思いで鞭を振るった。
ピシィ!
「ぐぅぅ!」
誠の背中に焼けるような痛みが走った。
ピシィ!
「――――――っぐぅ!」
痛みの上から追い討ちが襲う。
その時、教頭が玲子に声を掛けた。
「玲子先生。それでは指導になりません。
もっと厳しく、もっと強く打ち据えて下さい。」
玲子は、振りかぶったまま振るえだした。
「ああああああ・・・・・」
玲子が悲鳴のような嗚咽を上げ泣き崩れる。
「できない。まことを打つなんてできない。」
玲子の嗚咽が部屋に響き渡る。
長い沈黙の後、教頭が玲子に声を掛けた。
「玲子先生。分かっていると思いますが・・・・・・・
先生ができなければ、先生を打つことになりますよ。」
「できない。できないのよ。」
「玲子先生。それで良いのですね?」
教頭は玲子が頷くのを確認すると、男性教師に指示を出した。
玲子の上着が、ブラウスが、ブラジャーが剥ぎ取られていく。
そして、うずくまる玲子の背中に、鞭が振り下ろされた。
ヒュッ! ピッシイイイイイ!
「っく!!!!」
玲子の体が弓のようにしなり反り返る。
その時、誠の悲鳴のような声が響き渡った。
「や、やめて!止めて下さい!!!!
教頭先生!お願いです。
僕を!僕を打って下さい!
玲子先生を打たないで!!!!!!」
「誠くん。私に君を打つことはできない。
どうしても自分を打ってもらいたければ
玲子先生にお願いしなさい。」
「先生!先生!
お願い、お願いだから僕を、僕を打って!
僕、強くなる!
打たれて、もっともっと強くなるから!
だから、強く、強く僕のことを打って!
玲子先生!!!!」
誠は絶叫し、必死に訴えた。玲子が自分のせいで鞭打たれるなんて耐えられない。
玲子の悲鳴を聞くと気が狂いそうだった。