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女帝棲学園
【教師 官能小説】

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女帝棲学園-10

「玲子先生、如何ですかな。」

教頭は玲子に声を掛けると、鞭を差し出した。

「誠ごめんね。先生が負けちゃだめよね。
 先生頑張るわ。誠と一緒に強くなるわ。」

玲子は教頭から鞭を受け取ると、ゆっくりと立ち上がった。

「誠、ごめんなさい。先生の指導が足りなかった。
 あなたの痛みは、私の痛み。
 二人でこの痛みを乗り越えるのよ。」

玲子は無言で鞭を振るった。はらはらと流れる涙が頬を伝い足元に落ちていく。
誠は身動き一つせず、声を発することも無かった。そしてそのまま最後まで玲子の鞭を受けとめた。

鞭打ちが終ると誠は玲子に微笑んだ。玲子の顔は涙でくしゃくしゃだった。

「先生、元気を出して。
僕、二度とこんなことにならないよう頑張るよ。
約束する。」

誠の言葉が玲子の心に強く響いた。
玲子は嗚咽を抑えるように口元を押さえて、うんうんと何度も頷いた。

職員室へ向かう廊下で、男性教師が呟いた。

「教頭、玲子先生は本当に生徒を伸ばしますね。」

教頭は遠くを見ながら答えた。

「あんな先生に教わりたかったよ。君もそう思わんか?」

男性教諭は教頭の素直すぎる言葉に、答えることができなかった。



翌週の誠は違っていた。昼間の授業中から凄まじい集中力を発揮していた。
もっと整理をして考えよう。もっともっとシンプルに。出題の意図を理解し、回答の細部まで無駄を省くことに拘った。玲子との個人授業も、玲子が話しかけるのを躊躇うほど集中して勉強を続けていた。顔つきもあどけなさが抜け、精悍な青年の顔つきになっていた。

試験前の金曜日、教頭が玲子に声を掛けた。

「先生、明日が楽しみですね。
 誠くんが化けたと職員室で噂ですよ。」

「そんな化けただなんて、あの子の本来の力ですわ。」

「でも、これからが難しい。
 3年間、集中し続けるのは並大抵ではありません。」

玲子は微笑んだ。

「ありがとうございます。
 そこは私も心配しています。
 でも、誠は乗り越える。本当に強い子ですから。」

「そうですか・・・・・
誠くんのこと、宜しくお願いしますよ。」

玲子は不安だった。自分の感情に溺れ、このテストで誠が結果を出せばセックスしようと言ってしまった。早過ぎた。誠の伸びがあまりにも早過ぎたのだ。そして誠は能力以上に頑張り過ぎている。このテストを誠がゴールだと思っていたら、とても3年間持たない。


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