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【私のビョーキ】
【ショタ 官能小説】

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【私のビョーキ】-7

 でも、つまらないのは日曜日。
 私は図書館で勉強すると言い訳して公園に行くけど、肝心のアッキーがいない。
 他の子たちがせがむから適当に遊んであげるけど、やっぱり寂しい。んで、家まで誘いに行った子から聞いた話だと、「出かけるから」と断られたらしい。
 しかもアッキーに何処にいったのと聞いてみも、どうしてか教えてくれない。

 大事な仲間にもいえないのかしら? これって裏切り行為じゃない?

 最近じゃクラスメートに子供たちと遊んでいるとこを見られてしまい、「推薦の人は羨ましいね」とか「阿川さんはチイチャイ彼氏がたくさんいるのね」と嫌味を言われる始末。
 勉強のストレスが溜まっているんだろうけど、こっちだって推薦を取れるようになるまで大変だったんだ。
 小学校の頃からバスケを必死にやってきたし、最近になってお勉強に精を出し始めた人なんかとは努力の年季が違う。そうよ、悔しかったら勉強で県大会ベスト四になってみろ!

 ……そんなこんなで月曜の私は酷く不機嫌だった。

 ……けど、それを覆す出来事が訪れた。

 それは今週の土曜日の出来事だ。
 皆が帰るなか、アッキーが私の服を掴んで離そうとしなかった。
 訳を聞こうにも、ただ黙ったままじっと唇を噛み締めていただけ。ただ、二人でいられる時間だと思うと、それも悪くないと彼の自由にしてあげた。

「あのね、ユッキー、俺……えと……」

 彼が小声で言うので、私は顔を近づける。またキスしてくれるかもしれないし、そうだったら、今度は私からイタズラしてあげたい。

「明日、お昼、駅前……待ってるから」

 アッキーは短くぼそぼそと呟くと、そのまま走り去ってしまったけど、私はあえてそれを見送ることにした。
 だって明日は二人きりでしょ? アッキー。

***−−−***

 夏物のワンピースを引っ張り出し、可愛らしいサンダルを用意する。けど、あんまり成長していない体のフラットな部分が隠れなくて哀れ。せめと女らしく、キャミソール姿にしてみようかしら? でも、あの子には刺激が強すぎない? まだ子供……じゃないんだよね。実はあの子、もう六年生だったの! ……って、やっぱり子供じゃない。
 っていうか、私、小学生にデートに誘われてうきうきしてるの?
 バカじゃないの?
 でも嬉しいの?

 まったく、ビョーキね。

 もちろん、恋の……。

 鏡の前でにやける自分を思い切り殴ってやりたい。頬がたるんで鋭いといわれた細目がだらしなく垂れてしまう。唇にもしまりがなく、油断していると涎が垂れてしまいそうになる。

 でも、本当はただ「お昼頃に駅前に来て」と言われただけなんだよね。

***−−−***

 今日の服装はお気に入りのパーカーに動きやすいジーンズ。本当はもっと女の子らしい恰好をしたいんだけど、相手は小学生だし、どこへ連れて行かれるかを考えれば、当然ファッションよりも動きやすさを優先すべきだろう。汚れとくたびれの見え始めた制服のスカートをもとに出した結論だ。

 にしても、いつまで待たせるのよ。それに駅前っておおまかすぎない? まさかすっぽかしたりしないよね? 時計はまだ十一時五十分。私が早すぎただけなのかもしれないけど、それにしても女の子より早く来るべきじゃない?

 腹を立てていた私の前にクリーム色のワンボックスカーが止まり、クラクションを鳴らす。
 ナンパかしら? ……とは思わない。だって私はハイキングにでも行きそうな恰好だもん。
 だけどその車は私に用があるらしく、助手席の窓が開くと、見知った顔が出てきた。

「ユッキー、こっちこっち」

「アッキー」

 車に近づくと、運転席の男性が私にぺこりと会釈する。
 まさか親子連れでデート?


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