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fantasy ability
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reality ability‐第8話‐刻印・【真】‐-4

「“刻印詠唱”ですって!?何故、知っているのよ!?」
「‥俺が教えた‥」
「っ!!!?」

司樹菜の言葉に皇希もさらりと言った。司樹菜の表情は何も言えないように悔しそうだった。

「織音さん、どうだった?‥その様子だと、ちょっとした進展はあるとは思うけど?」

絢音が神妙な顔でいつも通りの先読みな発言をした。織音は顔を赤くしながら逸らした。

「それは‥‥」





‐皇希と織音の先ほどの会話‐

「‥織音。俺は織音の事が‥好きだ。」

皇希は真剣な顔だった。それほどの意味はあった。織音は一瞬、いや、織音にとってはそれ以上に長かったかもしれないが、意味が解らなかった。
次第により一層に顔を赤くし始めた織音。皇希の顔も少し赤くなる。恥ずかしいように顔を逸らした。

「‥‥‥」
「‥‥‥」



暫く、無言が続いた。



「‥こ、皇?そ、その気持ちに‥い、偽りはないの?」

織音は動揺を隠せなかった。それもそうだろう。ずっと知りたい事を前触れなく言われたから。

「ああ。ない。逆に俺が織音に聞きたい。」

皇希は即答する。その表情は何の迷いがないように真っ直ぐ前を、織音に向いていた。

「わ、私はないわよ!!あるわけないわ!」

大声で反論する織音に皇希は更に意地悪な発言をした。その表情は変わらない。

「本当にか?‥親友だと思っていたのが、“神”だと隠されていたからな。」

織音は一回だけ深呼吸した。直ぐに効果が出た。落ち着きを取り戻し、赤くなった顔は真剣な表情と共におさまりつつある。

「私の気持ちに偽りはないわ。今、この事を証明するわ。」
「‥‥‥」

織音は幻想具現化を出す。それを皇希に差し出すように両手を前に出す。‥2本とも。

「‥‥私を疑うなら、刺して。皇なら殺されていい。出来れば、生き返らないようにしてね?皇なら簡単に出来るでしょう?」
「‥ああ。」

皇希はそう言いながら両手で受け取った。

「さぁ、刺して。」
「‥‥‥」
「‥‥‥」
「‥‥‥」

真剣な表情で見つめ合う2人。


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