想いのいきつく果て〜決意〜-9
「ああぁ…しの…くん…もう………」
「くっ…はぁ…俺も限界……いくで……」
しのの腰が更に加速し絶頂へと導く。
「あっ!あぁぁぁぁ…いっ…ちゃう……あぁぁ……」
お互いきつく抱き合いながら快感の波にのまれていった。
ーーーーーー
帰りの車中は言葉を交わすこともなく、お互い手をきつく握りあっていた。
「ひろ……次会う時、俺は……」
「うん…分かってるから…しのくん…私は大丈夫だから…」
「紘子……」
どちらからともなく顔を近付け唇をあわせる。
別れを惜しむごとく何度も何度も…
「これじゃ中々離れられなくなっちゃう…」
「せやな…」
しのが優しく髪や頬を撫でてくる。そんなしのの手を握りしめ微笑んだ。
絶対泣くまいと決めたから…
「…しのくん…私いくね…」
「…おぅ…」
車のドアを開け降りようとした時、しのに引き寄せられきつく抱き締められた。大好きなしのの香りに包まれ涙が出そうになる。
「…しのくん…」
「…紘子………またな………」
「…うん……またね」
しのに背中を向けた瞬間、涙が溢れ出し、泣きながら歩みを進めた。
しのの視線を感じながらも決して振り返ることなく………