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放課後のY先生
【教師 官能小説】

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Y先生の憂鬱-6

「なんで倉本君が持ってるの?!」

「由希ちゃんが捨ててー、俺が拾ったー、それだけのことだぁよ」

「拾った…?」

「だってこれ、由希ちゃんがどれだけ大切にしてたものか知ってるもんね」

指輪を高く持って見上げる

「いっつも愛しそーに見て、時々嬉しそうに撫でてた
…指輪と、これ選んだ奴、両方にすっげぇ嫉妬した」

いつから…ハルは見ていてくれたんだろう?

「由希ちゃん、ここから投げたでしょ、これ
もー先生がポイ捨てしちゃダメじゃん」

「あのとき…ここにいたんだ」

「俺が昼寝してたら、由希ちゃんが来たんだよ
由希ちゃんたら、フラれてやんのーだっせーって、からかってやろうと思ったのにさ…」

ハルが私をじっと見た

「…?」

「…あんな顔で、泣きそーなのこらえてるから」

私に指輪を手渡す

「こんなとこでこんなもん捨てちゃダメだって

…俺みたいなのが、引っ掛かっちゃうから」

ハルが私にのばしかけた手を、迷いながらすっと引く

「あー…焦らしてやろうと思ったのによぉ…俺の方が限界かも」

ゆっくり、優しく私を抱きしめる

逃げようと思えば逃げられるのに、なんだかあったかくて、苦しくて、ここから離れたくない…

「俺さ、由希ちゃんのことちょー好き…すっげぇ大好きなんだ」

そんなの…私だって

…でも

「私…く、倉本君の先生だよ」

「分かってるよ?」

ハルは何でもないことのように言った

「由希ちゃんはなーんにも悪いことしてないよ、今も、これからも
…全部俺が悪いから。俺が、無理矢理やってんだから」

抱きしめたまま耳元で囁いて、額に軽くキスをする

無理矢理なんて言いながら、私に触れる手や唇は、ひどく優しい

この前は強引だったくせに…今度は優しいなんて、ずるいよ

「馬鹿…ハル、のばかっ…」

「由希ちゃん、名前…」

「そんなに、優しくしないでよ」

「えー俺、ぜんぜーん優しくないよ?マジな話。
フラれた由希ちゃんなら、ふらぁ〜っとこっち来てくれるかなぁ、なんて企んじゃってるしー」

冗談めかして笑う

その表情に心が熱くなる…


言わなきゃ…ちゃんと


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