「demande」<槙惣介>-18
「あっ!あ…、やぁ…ッ!そ、惣介…!」
「…そんな声で名前を呼ばないで下さい」
七香に激しいキスをした惣介は、もう執事としてではなく、ただの男としてそこにいた。
下着を少しずらして、指を滑り込ませる。滑りの帯びたその部分に触れたら、
自分のモノが一気に反応するのを感じた。
爪を立てないようにするのが精一杯で、余裕のない惣介は突然指を挿入してしまう。
「ああ…っん!は……あ、はあっあ!」
「…痛く…ありませんか?」
痛いのだろうか?
この痺れは…痛みなのだろうか?
疼く部分は…壊れているのではないか?
惣介の指はあったかいと思っていたのに、自分の中に入ってきたときは少し冷たいと感じた。
この心臓があまりにうるさく鳴るもんだから、体内で熱が上がったのではないだろうか?
惣介の指がくっと折り曲げられ、内壁に強い刺激を与えられる。
「ああっ!!」
反るように身体が跳ね、中はきゅうっと締まる。
その感触が自分のモノだった場合を想像させ、堪らなくなってしまった。
片手でベルトを外し、ポケットから避妊具を出す。
薄いそれをいったん歯で咥え、自らのシャツを脱ぎにかかった。
無駄のない整った身体―――。
綺麗に張られた筋肉と、肌理の細かい肌。
男の肌は、どこか汚らわしいものとしていた七香は、
釘付けになるほど見入ってしまい、今までの先入観を一掃した。
惣介はベルトに手をかけたときにその視線に気づく。
「そんなに見られていると緊張しますよ」
と笑った。
「あ…、ご、ごめんなさい」
「いえ、謝ることはありません。…お互い同じ姿になれば問題ありませんので」
そう言うと、サッと自分の服をすべて脱ぎ捨て、七香の服も脱がせにかかる。
一糸纏わぬ姿になるのは恥ずかしくて、途中何度も抵抗をして見せたが、
弄られていた部分は何かを求めているように疼いていた。
あっという間に脱がされていったが、その間も惣介は七香の手や足にキスを落とし、
恐怖を与えないよう努めてくれた。
丁寧に、優しく自分を扱ってくれていることが、とても嬉しかった。
そして、肌と肌を密着させるようにぎゅっと抱きつかれ、
全身が熱く、沸くような感覚になった。
彼の首を抱くように手をまわし、さらっと流れる綺麗な黒髪をそっと撫でる。
「…痛くないようにするため、準備させてもらっていいですか?」
彼の声は、七香の耳で甘美に響く。
どこまでも優しくしてくれる惣介のおかげで、羞恥はどんどん薄れていき、
七香は素直にコクンと頷く。
と、その返事を待っていたかのように、スッと身体を離し、
彼女の秘部へと顔を埋める。
「きゃ…!や、な、なにして…!」
下肢を開いたままぐっと押さえ、強張る七香の力を吸い取るかのように、ソコを舐め上げた。