双子月5〜ふたり〜-3
(なんだか、いつもよりすごくエッチになっちゃう・・・)
指はショーツの中へと侵入する。
へその下あたりから滑るように薄布の中に入ると、そこはもうさらなる快感への期待で溢れていた。
“美月、こんなに濡らして・・・こんなところでするのがそんなに気持ちいいのか?”
美月は東条のことを思い出していた。
想像の中の東条は、美月の足元に立ち、腕を組んでじっと美月のほうを見ている。
(私、また先生に見られながらこんなにエッチなことしてる。)
妄想の中、自分の秘裂をヌルヌルにしている蜜を指で絡めとると、一番敏感な芽に触れた。
「っあぁ!」
あまりの快感に、びくんと腰を跳ね上げ、声をあげてしまう。美月はもはや、なにも考えられなくなり、甘い快楽に体を委ねてしまおうと思った。
「ぁ・・・っあぁ・・・」
「そこで何をしている?」
突然扉が開かれ、倉庫の中に夕日が差し込むのと同時に声がした。
冷静な低い声。
東条だ。
美月は眩しさに目が眩みながら、とっさに制服の乱れを直して身を潜めた。
「こんな時間に、立ち入り禁止の場所で何をしている・・・美月。」
名前を呼ばれ、美月はびくんと体を強ばらせた。
すでにバレている。
学校でこんなことをしていたのがバレてしまった。
美月は体中から血の気がひいて、そこから動けなくなってしまった。
「美月。」
「・・・はい。」
あくまで冷静で、しかし逆らうことを許さない東条の声に、美月は観念したようにそっと立ち上がった。
「何をしていたんだ?」
東条が真っ直ぐに近づいてくる。
東条の問いに、なにか言い訳をしなくてはと思いながら、良い言い訳が思いつかず、沈黙するしかなかった。
「倉庫の外まで聞こえていたぞ?」
表情が見て取れる距離まで来た東条は、皮肉めいた笑みを浮かべている。つい夢中になってしまった美月は、声を抑えることができなかったことに、顔を真っ赤にして後悔した。
「先生・・・どうしてここに・・・。」
「体育館に入っていくところを見つけたんだ。テスト期間は生徒の体育館使用は禁止な上に、下校時間もとっくに過ぎているし、注意しようと思ってね。」
淡々と話す東条だったが、偶然見つけたのは本当のようだ。しかし、しばらく声をかけなかったのはわざとだろう。美月の様子がそわそわしていたのに気が付いて、様子をうかがっていたのだ。
先生に見られているのを想像しながらエッチなことをしているのを見られてしまった。
美月は恥ずかしさと罪悪感でいっぱいになった。