想いの輝く場所(後編)-12
「だってまた隠さなきゃいけないなんて…」
「オレ、隠す方が燃えるみたいよ」
「…ヘンタイ!」
保健室に私の声が響く。
まあまあ、となだめられ。
ちゅっと音を立てて軽く唇を吸われる。
「これからも宜しく」
余裕綽々の笑顔で悠が言う。
「……宜しく」
仕方なく笑ってしまう。
出会った頃からこんな感じで。
甘い言葉にドギマギする自分は成長ないなと思うけど。
これからも、こんな風に笑いながら過ごせたらいい。
「まだ始業までだいぶあるし、なんなら、する?」
「…っ!寄り道してないで、早く職員室に行きなさーい!」
アハハと笑いながら悠が出口に向かう。
これまで色々とあったけど。
きっとこれからも色々あるんだろう。
いやなことも、嬉しかったことも。
今では全部愛しい思い出。
これからも輝く想いを見つけていこう。二人の想いを寄り添わせながら。
*end*