恋愛武勇伝 第三章 kazuko編-5
しっかし、雨の奴、いい加減にしろょなあ。
やっと今朝上がったと思ったら、又降りだしやがって。
「持って行きなさいっ!
夕方に又降るんだから。」
おふくろの言うとおりジャン!
それも、どしゃ降りだぜ。
あぁあ、まいったぜ。
と思いきゃ、何が幸いするか分かんねぇなあ。
裏玄関でため息ついてたら、俺の目の前にkazukoが居やがんの。
「帰ろぅ・・」
小っちゃな声でょ、うつむいてさ。
「おせぇんだょ。
もっと早く来いょなあ!」
つい、悪態ついちゃったぜ。
「ごめんね・・」
又、小声だぜ。
なんかさぁ、こっちもさぁ、小声になっちゃうんだょなあ。
「いいけどょお。」
道々、話が続かないんだょ。
“うん、うん・・”
ばっかでさ。
「kazuko!
お前、おかしいぞぉ。」
「ねぇ、あたしのこと、好き?」
急に聞くんだよ。
びっくり、だよ。
「そっ、そんなこと・・。
あたりまえジャンか。」