「ホロっとくるクリスマス・ストーリー」-3
(3)
真っ白な銀世界が広がるのどかな小さな町
現在、僕は7歳
去年、親父が倒れ入院
心筋梗塞で身体の自由が利かなくなってしまった親父
隣の家には、いつも飲んだくれてる叔父が住んでいた
つまみはいつも、鯖の味噌煮を食べている
ボクは、このオヤジが大嫌いだった
直ぐに怒りとても怖いのだ
12月25日
サンタを信じている僕
親父が倒れてからサンタは来なくなった…
伯父さんは言った
「サンタなんか居ね〜よ」
「嘘だぁ〜!!」と、僕は食って掛かった。
それを悲しい顔で見ていた母
その夜
サンタは居ない…
叔父の言葉に涙する僕
すると、何か音がした。
急いで部屋から出る。
そこには、サンタからのプレゼントが…
『ママ〜!! サンタが来たよ〜!!』
やっぱサンタは居るんだ!!
嬉しくて涙がこぼれる…
その夜、母は泣きながら病院へ電話を掛けた。
『あなた、そんな身体なのに…、ありがとう…』 【完】