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「ホロっとくるクリスマス・ストーリー」
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「ホロっとくるクリスマス・ストーリー」-1

(1)


今日は12月25日

『雪って冷たいの?』
『そうよ、まだ彩ちゃんは、まだ雪を触った事がなかったわネ。』

『サンタさんには何をお願いしてたのかな?』
『雪〜!!』

3歳の一人娘は、満面の笑みで言った

天気予報を見ても年内の雪は無理だった

去年は旦那がサンタをしてくれた

しかし、今はその旦那は居ない…



5日前



『やっぱお前が作る玉子焼きは美味しいなぁ〜』と、笑顔の旦那

『明日の夜勤明けは、美味しいおにぎりをお土産で買って帰るから…』

『分かったわ、あのソボロのおにぎりは彩が好きだからきっと喜ぶわ』

『やっとお前も免許が取れたから、今度お前の運転でドライブに行こうか?』
『うん、まだまだ貴方のように走る事は出来ないけど行きましょう』

『あっ、口の横にご飯粒がついてるぞ?』
『え〜? どこどこ?』

『ここだよ〜!!』

チュッ!!

『も〜!!』

『オレと結婚してくれてありがとナ…』
『何言ってるのよ〜、今日の貴方って何か変よ…』

それが旦那との最後の会話となった

通勤中に、居眠り運転のトレーラーと正面衝突

旦那は帰らぬ人となった

3歳の娘にはまだ、父親の死を伝えてない



キラキラと輝くクリスマスツリーをじっと見つめる娘

「ママ〜、綺麗だねぇ〜」

3歳の娘は、サンタさんが来るのを心待ちにしている

しかし、今年はサンタが来る訳が無い


と、その時、娘の部屋から「パパ〜!!」と声が聞こえた

「えっ!! 貴方!?」

娘の部屋に行くと、娘が満面の笑みで言った

「今、パパがそこの窓からこっちを見てたのよ…」

「何かパパね〜、泣いてたの…」

「何処か…痛い痛いしちゃったのかな〜」


涙が止めどとなく流れる


「パパは強いハズなのに、何処を痛い痛いして泣いちゃったのかな…」


その時、窓の外には雪が降り始めた…


「彩ちゃん!! お外を見てごらん!!」

「あ〜、ママ〜!! これが本物の雪なんだ〜!!」

娘は、一目散に庭に走り出て、雪を触って目をまん丸にして驚いた

「ママ〜!! 雪ってこんなに冷たいんだね〜」

「そうよ…」



「貴方…素敵なプレゼントをありがとう…」  【完】


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