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「ホロっとくるクリスマス・ストーリー」
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「ホロっとくるクリスマス・ストーリー」-4

(4)


ガラス越しにライトアップされた
クリスマスツリーを見つめる俺

12月25日

残業になり、俺は慌てて会社を後にした

去年のクリスマスは彼女も居なくて
寂しいく過ごしてたっけなぁ〜と苦笑い

今、俺には彼女が出来た

以前買ったケーキが、かなり気に入った彼女は

『あのケーキがまた食べたいな〜』と言われた

今日は残業で遅くなってしまった

もし売り切れてたら彼女は悲しむだろう…



ケーキ屋には残り1個のケーキがあった

間に合った…

その帰り道、工事現場を通ると
60代の女性が旗振りをしていた

その女性の横には乳母車

こんな寒いクリスマスの夜に
旗振りをしながら子供をあやす母

その光景を見つめているうちに
頑張る女性に胸を打たれた俺は…

車から降りて女性に近付く

女性は、工事で車を止めて怒られるのかと

「すいません!! もう少しで通れますから」と

俺に深々と頭を下げた

「いえいえ、こんなクリスマスの日に大変だな〜って…」

横を見ると、毛布を沢山掛けて
乳母車で幼い子がスヤスヤと寝ていた

俺は車に戻り…

「これ、良かったらお子様と食べて下さい」

「えっ!? そんな…、あ、ありがとうございます…」

彼女の目から流れるもの見て、
これで良かったんだと俺は車に戻った

こちらを見た女性は、どうぞと俺に向かって旗を振った

家に帰り、彼女に俺は申し訳なさそうにこう言った

「ごめん、ケーキ買えなかったよ…」  【完】


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